弔いと死にゆく者の役目|ドクター國陶ゆかりの終活コラム7

 12/23/2019

Dr.Yukari Kunisue_Nikkan San

 高齢化が急スピードで進む日本やアメリカなど先進国では、介護人口も日増しに増えているのが現状です。プロの介護師による介護以外にも、家族や親せきなどを、無給で介護をする介護者(ケアテイカー、ケアギバー)は、アメリカでは実に4400万人もいるという推定数値があります。ほとんどの人が介護の基本を知る事なく、患者の怪我や認知等の発病に伴って、介護生活に突入しています。医療テクノロジーが発達する事で、自宅でも医療介護ができ、かえってこうした訓練を受けた事のない素人による介護者数を増やしています。

 

 家族への愛情や責任感から介護をしている人々も、仕事を辞めざるをえなくなったり、引っ越しを余儀なくされるという生活面の変化を強いられ、経済面、身体面、メンタルな面までの影響は、とても大きいものです。特に、フラストレーションや罪悪感、怒りや失望感などの、典型的なストレス状態が経験されます。長期の認知症介護をする介護者、寝たきり、車いす患者の介護者の40%〜70%の高い率で、うつ、ストレス、不安症等を経験しているという数字もあります。たとえ患者が施設に入った後でも、高いストレスレベルは続き、食欲不振、頭痛、腰痛等の体の痛み、不眠などを経験する場合が多いようです。風邪をひきやすい、免疫が落ちる、怪我をしやすいなど、介護をする人々も介護が必要な場合さえあります。

 

 こうした心身のサインが出たら、気分転換を積極的にする必要があります。特に「これをしなくちゃ」という考えが、ストレスを強めます。「まず自分のケア」と言い聞かせて、たっぷりの睡眠時間、15分の仮眠、バランスの良い食事、定期的な運動、お酒やカフェイン等は控える、友達に会う、電話で話す、一人の時間を作る、瞑想やマッサージ等を生活に取り入れるなど心がけましょう。意識して定期的に深呼吸をするだけでもストレスの緩和になります。高いストレス状態になっているのでは、と感じたら、是非専門家のアドバイスを受けてください。飛行機に乗る時、よく言われますよね。エアマスクを付けて自分のケアをしてから、子供やほかの人のケアをするように、介護も同じです。知識やスキルを伸ばすと同時に、自分のケアスキルも伸ばしてくださいね。

 

 

【プロフィール】

Institute of Transpersonal Psychology 博士号修了。ハワイのWEBテレビ放送局、THINKTECH HAWAIIで日本人コミュニティで活躍する人々を紹介する番組「Konnichiwa Hawaii」でパーソナリティーを務める。本業はライフコーチ・催眠療法士。

 電話(808)286-2085 メール Dr.yukari@gmail.com

WEBサイト:http://www.yukari-kunisue-coaching.com


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