ワヒアワの「フード・ハブ」計画、多角的小規模農業を促進

 04/22/2019

州機関のアグリビジネス開発公社(ADC)は、多角的な農産物生産を支援する「フード・ハブ」を設立し、セントラル・オアフで農業を促進する計画を進めている。 同公社は最近、ワヒアワ近くのウィットモア・ビレッジのドール・フード社があった34エーカーの土地に、農作物加工施設、研究用温室、倉庫、オフィス・スペース、労働者住宅、ファーマーズ・マーケットおよびビジター・センターを建設するための、環境アセスメント草案を発表した。

このプロジェクトは、2012年にADCが取得した1,207エーカーの近隣農地の一部を賃貸している農家を支援するものである。

 

しかし、「ウィットモア・フード・ハブ」計画は様々な課題に直面している。例えば、費用見積、事業・資金調達計画、開発の予定表がないことである。また、地域社会の一部の指導者たちは、交通渋滞や地域社会の同プロジェクトへの関与の欠如についても懸念を表明している。 開発の予定表は、セントラル・オアフとノース・ショアにどのくらいの農場が作られ、それらがハブにどのくらい依存するかにかかっている、とADCのジミー・ナカタニ部長は述べた。

 

フード・ハブは、農民が農産物を集荷、加工、地元の消費者に販売・配送するためのインフラと設備を提供するものである。 このシステムは、工業型農業が地域密着型農業に取って代わる前にはより一般的であった。しかし、ハワイの食料安全・自給率を改善するフード・ハブを再構築することは、小規模農家の手に負えるものではない。

 

「ウィットモア・フード・ハブ」計画の概念は、アーカンソー大学コミュニティ・デザイン・センターがADCのために作成したものである。 ADCの環境アセスメントにおいては、3つのハブの形態が検討された。 ひとつは、ウィットモア・アベニューを、フード・ハブに隣接する商業の「メイン・ストリート」に変える計画である。もうひとつの形態は、村の緑の周りにフード・ハブを配置する計画である。どちらの計画でも、カウコナフア川に架かる歩道橋が、フード・ハブとワヒアワのダウンタウンをつなぎ、ジップ・ラインと植物パビリオンも建設される予定である。

 

最終的に、ADCは、歩道橋、ジップ・ライン、パビリオンのないシンプルなフード・ハブを選択した。この選択された計画では、ドール社の倉庫、小屋、かまぼこ型小屋、温室、事務所があった敷地に、ハブの施設が建設される。 最初の段階では、2万2360平方フィートの研究用温室およびオフィス複合施設、3千平方フィートのファーマーズ・マーケット、7万2千平方フィートの倉庫、6万平方フィートの食品加工・製造施設が計画されている。廃水処理システムの設置またはワヒアワの廃水処理システムへの接続も検討されている。

 

第2段階では、研究・倉庫・食品製造施設の拡張、ビジター・センターと最大100戸の農場労働者用小住宅の建設、が予定されている。 ADCのレポートによると、プロジェクトが完成した時点で、72人の従業員が雇用され、年間1万2000人が来場すると予想されている。一部の地域住民からは、交通渋滞、騒音、既存インフラへの影響、情報の不足について懸念の声が上がっている。 近隣委員会は、ADCの情報提供、透明性、コミュニケーションの欠如を指摘し、同理事会はフード・ハブの建設反対を全会一致で可決した。 一方、地域密着型の開発組織ワヒアワ・フレッシュはフード・ハブ計画を支援しており、「同プロジェクトは、地域社会の経済的発展の原動力になり、この地域の伝統的な農業を保ちながら、雇用機会、キャリア開発、観光、インフラ整備/街づくりに貢献するものと信じている」とコメントした。

 

カフクのホー・ファームズの共同所有者のシン・ホー氏は、州がインフラに投資し多様性のある農業の育成を支援することは重要で、それをドールの本部跡で実行することは理にかなっている、と述べた。 ホー・ファームズは、ADCから元デル・モンテ・パイナップル畑の土地を賃貸している農場の1つで、昨年1年間は65エーカーを賃貸し、チェリー・トマト、豆、きゅうり、ナス、オクラの栽培を始めた。

 

ADCは、2012年にジョージ・ガルブレイス・トラストから1,207エーカーの土地を購入し、2013年にドール本社の大部分の土地を330万ドルで購入し、その後2015年にはドールの姉妹会社であるキャッスル&クック・ハワイ社から隣接する約250エーカーの土地を560万ドルで取得した。 ドールの創設者のジェームズ・ドール氏は、1901年にワヒアワでパイナップル事業を始め、1947年にウィットモア・ビレッジを建設した。ドール社は、ワヒアワとノース・ショアの間の4,100エーカーの土地で現在もパイナップル栽培を行っている。

 

(日刊サン 2019.04.20)


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