「天国への階段」、撤去へ

 07/06/2019

Photo credit: Wikipedia 

 

 

ホノルル市水道局は、オアフ島ウィンドワードにある「天国への階段」と呼ばれているハイク・ステアーズを撤去するとしている。

 

この階段は、カネオヘのコオラウ山脈の山腹にある人気のスポットだが、違法侵入と高い維持費が問題となっている。水道局は、この費用に約1百万ドルを用意し、来年遅くに撤去開始、22年半ばに完了を予定している。州環境基準管理事務所が6月24日に公表した環境影響評価報告書草案に、水道局の階段の撤退計画の詳細が明記されている。 水道局は、階段の下半分が腐食などで危険な状態になり、安全性や事故が起きた場合の賠償責任の懸念を表明している。 一方同局は、違法侵入やその他の問題が克服できれば、その所有権を公共または民間に移譲することも考慮するとしている。

 

コールドウェル市長によると、市公園・レクリエーション局がこの所有権を取得し、同階段の管理・運営を民間に委託することを検討中で、前提として、周りの地域住民の不安を除き、ハイカーと救助隊の安全を確保する方法を精査している。 ハイク・ステアーズは、第二次世界大戦中に海軍が海抜2,820フィートのプウ・ケアヒアカホエ山尾根の無線送信施設にアクセスするために、ハイク渓谷の南側に造った木製のはしご。沿岸警備隊が1975年に階段の使用権の移譲を受け、公共の使用を許可し、ハイカーに免責同意書への署名を義務づけた。しかし階段の一部が破壊されたため、1987年に公共の立ち入りを禁止した。 1997年、沿岸警備隊は同航行局の運用を止め、階段を撤去することを計画したが、市と州が公共資源として同階段の使用権を引き継いだ。階段を含む土地の大部分を所有している水道局は同時期に、将来の水資源開発に必要がないとして、市にその土地の移管を提案した。

 

市は、移管の準備として、2002年に87万5千ドルをかけ階段の改装を行ったが、種々問題のため、市への移管が遅れ、立入禁止の状態のままになっている。 ハイカーの数は、SNS等の影響もあり、2015年の約2,500人から2017年には5,150人に急増。出入口近くの住民は、ハイカーの無断侵入、違法駐車、ゴミの散乱、朝方の大声等の行為に悩まされている。 水道局は年間25万ドルをかけ、2014年には常勤警備員を、2017年には特務警察官を配置し、不法侵入防止対策を開始した。違反者には1千ドルの罰金、社会奉仕、禁固等の刑が科せられるため、不法侵入者数は減ったが、昨年は月に300〜500人が侵入した。 水道局はヘリコプターを使い、階段の一部を撤去する計画で、費用は89万5781ドルと見積もっているが、費用削減のため最初の1千フィートだけの撤去も検討されている。

 

 

(日刊サン 2019.07.06)


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