心と体と脳をはぐくむハープのお話 vol.3➖マリーアントワネットも愛した「楽器の女王」

 04/12/2019

とても長い歴史を持つ楽器ハープですが、ハープは大きく2つの種類に分けて呼び分けられます。

1つはマーメイドが持っているような小型のレバーハープ。サイズや弦数は様々で特徴は半音操作レバー付き。もう1つはペダルハープと言われる種

類で、その中でもシングルアクションハープとグランドハープに分かれています。18世紀のヨーロッパでシングルアクションハープが誕生しました。ハワイはカメハメハ大王のハワイ王朝時代、日本は江戸時代の頃です。このハープは足元に7つのペダルがついています。

フランス貴族の間で大流行し、マリー・アントワネットもハープを愛して宮殿やサロンで演奏を披露していました。フランス革命で幽閉された時もハープを持ち込み、奏でては心を癒していたと言われています。

マリー・アントワネットはナーデルマンというハープ製作者を専属御用達にしていました。ナーデルマンのハープは世界的な美術館にも展示されています。黄金の冠が付いた美しいロココ調ハープの実物や絵画を目にすることができます。

日本を代表するハープ奏者の摩寿意英子氏による「ハープの為の6つのソナタ」は、ナーデルマン製作のハープを実際に使って録音したCDです。音律

はA=430Hz。ヨーロッパのサロンに似た美しい残響を持つギャラリーで録音など追求されていてオススメCDです。

 

そしてハープと聞いて皆さんが最も想像するのが、後者のグランドハープの方でしょう。オーケストラなどで見かける優美なフォルムときらびやかな

音色で「楽器の女王」と呼ばれています。ペダルハープと言うだけあり、実は足元に二段階に踏み込める7つのペダルがついています。7つのペダルは、それぞれドレミファソラシに対応しています。上段が♭、踏み込んで中段がナチュラル、更に踏み込んで下段が♯になります。

 

演奏中は臨時記号が付いてる音符が出てきたら踏んだり上げたりしています。優雅に演奏しているように見えますが、グランドハープ演奏の足元はなかなか忙しく動いているのです。

 

どんな楽器も演奏することは大変労力を使いますが、楽譜を集中して見て、音を注意深く聞き、手先指先の神経を使い、深い呼吸をし、達成感を味わえ、とイイ事づくめです。

 

ハープは弦を直接指で弾いて音を出す楽器なので、音の振動が指先に直に伝わり体全体で音色を感じることができます。その音色は本当に美しく響き心身が癒され良い効果が色々とあるのです。

 

 

ブレイクニーちえ

兵庫県芦屋市生まれ、大阪市に育つ。2歳からピアノを習い、15歳でハープに転向。相愛大学音楽学部ハープ科卒業。大学卒業後はアメリカ東部に渡り、世界500強企業のITリサーチマネージメントを勤める。ハワイ移住後は、プロの日本人ハープ奏者の先駆者としてレッスン、演奏会、ハープ普及に勤しんでいる。皇室ご一家でも使用された、創業1897年の日本唯一のハープメーカー“青山ハープ”のハワイ社を設立し、指導や演奏活動行っている。またハワイ大学医学部でハープの特別講義も行う。

 

 

(日刊サン 2019.03.30)


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