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デジタル版・新聞

インタビュー

株式会社ウイン代表取締役 大澤雄一 さん

若いうちは若い時にしかできない 仕事をした方がいい

ハワイに来るようになったのは2003年からです。娘がハワイ島ワイメアにあるハワイ・プレパラトリーアカデミーHPAに進学することになったのがきっかけです。娘を寄宿舎に入れたいと思って学校を探したところ、寄宿舎で日本語が学べる学校というと、世界でも30校くらいしかなかったんです。

 

HPAは中高一貫の進学校で、アメリカ中から優秀な教師が集まってくるレベルの高い学校でした。娘は最初はホームシックになって大変でしたが2ヶ月くらいで慣れましたね。ハワイで家を購入してハワイで過ごすことが多かったので、娘とは毎週末一緒に過ごしていました。娘はもう大学を卒業して今は就職活動中です。息子と娘は二人ともフロリダで生活しています。  

 

伝統的な考え方で行くと、親が残したものを子供が引き継いでというのが一般的ですが、僕が親として子供に残したいのは、親がいなくなっても立派に生活できるという志かなと思います。ですから跡を継ぐということにはこだわっていません。息子は日本に戻ってきて僕の跡を継いでもおかしくない。

 

でもね、ライターの時代と違って、不動産の賃貸業の場合、僕は現役の社長ですがハワイに長期間滞在していても経営が成り立つんです。そんな仕事は他にありません。それを20代、30代、40代でやってしまったらおかしくなってしまうと思うんです。幸せというものがなんだか分からなくなってしまうのではないでしょうか。経済的には楽ですが、若者の仕事ではない。だから手は差し伸べなかったです。  

 

僕が父から受けた教育に従って、僕はとにかく放任主義です。父は1000ドル出せるところでも300ドルしか出さないような人だった。子供の頃はケチだなと思ったけれど、今考えてみるとアメリカ旅行の時も16歳の少年が1000ドルもポケットに入れていたら何が起こるか分からない、危ないですよ。パッと見た目には厳しすぎる小遣いの金額でしたが、父はもっと先を見越してそうしたんだと思いますね。

 

ですから、僕は息子の就職の時も何もしなかったし、大学生時代も仕送りはアパート代と500ドルだけ。息子はバスボーイやウェイターをやって生活費を稼いでいました。  

 

今息子は旅行予約検索サイトでアメリカのイースト部門でマネージャーをやっています。僕は就職してから世界中を飛び回っていましたが、息子もアメリカ国内を飛び回っている。面白いことに同じような仕事をしています。若い時じゃないとそういう仕事はできない。今それをやっておけば、いい経験になると思います。

 

 


大澤 雄一(おおさわ ゆういち)

豊島区生まれ、板橋区育ち。慶応大学卒業後、父の会社である大澤製作所に常務取締役として入社。1974年社名を「ウインライター株式会社」に変更。世界88カ国の代理店を総括し、革新的な経営手腕で業績を伸ばす。2001年株式会社ウインに変更。現在は不動産賃貸業としてアパート・マンションを建設・管理している。 http://wintokyo.com/index.html


 

 

(日刊サン 2012.03.23)

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