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デジタル版・新聞

インタビュー

千葉県認定こども園かしの木 園長 七海順子さん

ピアニストから園長先生への転身のきっかけ

私は以前病気をした時に、子どもが産めなくなってしまったんです。大きい子供はい るのですが、まだまだ子どもが欲しかった んですね。それでどうしようか主人と相談し た時に、友人に 「幼稚園をやったら?」とア ドパイスされたんです。

 

「幼稚園なら毎日子 どもたちが来るし、お母さんたちを助けて あげることもできるよ」と言われました。 たまたまその頃に阪神大震災があって、 ポランティアに行ったんです。そこには突然 親を亡くしてしまった子どもたちがたくさ んいました。

 

その子どもたちの施設には、 「泣いてもいい部屋」というのがあったんです。皆の前では泣かないで我慢している子 どもたちが、その部屋では思う存分泣くことができる、そういう部屋です。

 

そこで泣いている子どもたちを見て、「子どもたちへの ボランティアをしたい」と強く思い、それで決めました。今でも思い出してしまう、とっても悲しいことです。お母さんとお父さんを突然亡くすことって、あり得ないけどあり得ることでしょう?

 

私たちにできるボランティアとして、子どもを育てたかったのだから、それが仕事になればいいなあと思って。 そういうところから始まつて、だんだん夢も大きくなっていって、いるんな人が助けて くれて、英語の先生やハワイ語の先生も見 つかって。

 

子どもたちには大人になってからも私たちと同じようにボランティアをして欲しい。小さい時からやっていれば、ボランティアが当たり前のことになる。

 

バレエやコンサートでは、障害者も一緒に参加できるものを作っています。先日も 「くるみわり人形」を一緒にやったのですが、子供たちは障害者の手をとってあげた りと、自然にそういうヘルプができるんです。何か自分たちにできることを探させるようにしています。

 

 

子どもたちに本物を与えたい。NPO法人虹の丘ワールドファミリ ーケアの活動

 

NPO法人虹の丘ワールドファミリーケ アは、子育て支援の必要な子どもとその家族、助けを必要とする人々に向けて設立さ れました。千葉市近隣地域で、多様化する 子育てニーズにあった保育子育て支援事業を行い健やかな地域づくりと福祉の増進を目的としています。

 

NPOではバレエやコンサートなど色々な活動を行っています。 例えば、私の息子はコロラドバレエ団に10年ほど所属していたプロのパレエダン サーなのですが、20歳で日本に帰国して千 葉市芸術文化新人賞を受賞し、現在は日本で活動しています。

 

その息子が連れてく るプロダンサーの中に子どもたちを入れ で舞台を上演したりしています。子どもた ちに本物を与えたいんです。NPOでは里子の問題も扱っています。例えば若くして子どもを産んでしまって困っている人の里親探しをお手伝いしたり。そういう活動も行っています。

 

リトミックも日本でいち早く取り入れました。リトミックというのは、体全部を使って五感を育てるのですが、私たちは27年 前から取り入れています。日本の子どもってリズムがないでしょ。歌の音痴は直せる のですが、リズム音痴は直せないんです。

 

こ れはサークル活動として始めて、毎週お母 さんと子どもたちを合わせて100人くらい来ます。 お母さんたちは、何か悩みことがあって誰かに相談したくても、自分の本当の母親 に相談するのは嫌なものなんですよ。

 

娘と 母親ってそういうところがあるでしょう(笑)? 同じことを私が言ったら、意外に 「そうか」と素直に納得してくれるんです。

 

 

教育現場の理想と現実。 日本人ってなんて素敵なんだろうと言われるのが夢

今回行ったハワイの幼稚園(Star of the Sea Early Learning Center)は自由で広くて、明る<て、とても楽しそうでし たよ。ハワイで暮らしているならそれでいいと思うのですが、日本って受験のことも考えなければならないんですよ。

 

皆良い学校に行きたいというのがあるでしょ。民主党になってから、公立高校は無料になったん です。だから誰でも高校に進めるようにな った。そうしたら、お母さんたちはもうちょ っと上のレベルの学校に入れようという気持ちになっている。

 

それがだんだん下の年 齢になってきていると思いますね、早いう ちにレベルの高い学校に入れたいという風に。だから子どもたちは勉強が大変になっ てきてると思いますね。

 

私たちのところの子供たちは、音楽など の芸術やポランティアをトータルでやっているので、集中力がすごくあるんです。

 

それ から話を 「聞こう」という気持ちがとっても強い。私たちも 「学び取りたいという気持 ち」を育てるよう努めています。

 

今日本は節約で、勉強にはお金を出すけ れど、文化とか芸術というものに予算を取 らなくなっているんですね。それってどうな のかな、心の教育ってもっともっと大事じゃないのかなと私は思います。

 

ハワイはどこに行っても音楽がかかっていたりして、子ども たちはとっても自由でいいなと思いますね。 先日訪れたハワイの幼稚園では、テラスで色っきの水を配合して遊んだりしていましたが、日本ではそんなこと無理ですよ。お 洋服が汚れてしまうから。

 

うちでも、泥んこ遊びをやらせたら、お洋服が汚れるからやら せないで下さいと怒られてしまった。子ども たちはとっても楽しそうだったのに。それからは、きちんと書類を作って判子をもらっ て、洗濯もこちらでやりますと許可を取って、それでやっと泥んこ遊びをさせてあげられ るんです。どう思いますか? 悲しいでしょう。

 

ハワイに来る際にも「万ーなくなっても構わないという程度のもので荷造りをお願いします。高価なお洋服等はこ遠慮願います」という風に、気がついたことは細かく全 部書いておきました。そこまでやらないと、 「それは聞いていない」という風になってしまいますから。

 

今のお母さんたちは私と2世代くらい違いますからね、感覚の違いというのは仕方ない。だから私たちももっと勉強して行かなくちゃと思って、私は昨年調理師免許を 取得したんですよ。 そして、私は今大学3年生でもあるんです。保育科に戻って勉強しています。

 

大学に行くと、これから保育士になりたいという人 たちと会うでしょ、そうすると彼らが想像している世界とのギャップを感じますね。皆さ ん本当にたくさん夢を持っているんですよ。 でも実際に現場に出ると、父兄から色々と言われますから、やりたいことはほとんどできない。それはさすがに黙っていますが。

 

結局、子どもたちにはそれぞれの家庭が あるので、私たちはやりたくても出来ないこ とを抱えてきています。今まで保育園という のは、お母さんの都合で預けていたけれど、今はエンジョイする施設になっている。

 

そ れから教養を与える場所でもあります。私 たちは日本人をもっともっと良くしたい。世界中どこに行っても恥ずかしくない日本人 を育成したい。「日本人ってなんて素敵なん だろう」と言われるようになるのが夢です ね。一番の夢はそこにあります。

 

 


七海順子(ななみよりこ)

千葉県千葉市生まれ。ピアニストとして 帰国後、ラジオ、子どものTV番組に多数 出演。リトミックを通じて子どものボランティア歴25年。子供たちをこよなく愛し、育んでいる。主催するお母さんと子供のサークルには週に100人以上が集まる。現在坂本礼子氏に師事。ハワイアンの虜となっている。「千葉県認定こども園かしの木」「虹の丘ワールドケアファミリー」「特定非営利活動法人・子育て支援NPO」代表

 

ハワイの歌の講師・坂元礼子先生

ス チールギターの美しい 音色と歌声に魅了され、自らウクレレを持ちハワイアンバンドを結成。クイーン シスターズの日下部敦子等のバンドを経て、現在は慶応大学OBの「パールアイランダース」 や、女性だけのバンド 「サウンド・グレース」で活動中。ハワイの歌とウクレレの講師としても活躍している。


 

 

 

(日刊サン 2011.01.28)

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