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デジタル版・新聞

インタビュー

【インタビュー輝く人】俳優 ケイリー=ヒロユキ・タガワさん

長い下積みから快進撃のデビュー

36歳になって、ようやくデビューのチャンスがきました。といってもまだ端役でしたけど。 「ビッグトラブル ・ イン・リトルチャイナ」という映画のエキストラで、マーシャルアーツの乱闘シーンなんかもやったりしました。1985年のクリスマスのころだったと思います。

 

それからついに台詞のある役が任されました。Armed Response (地獄の武装都市/復習のターミネーター)という映画です。そしてようやくSAG (Screen Actors Guild=映画俳優組合)カードを手にしました。それに出たころから、つぎつ ぎ仕事が来るようになりました。

 

1987年には坂本龍一さんの音楽でも大変ヒットした「ラストエンペラー」で主役の博義に仕えた「張謙和」の役を得ました。あのときは実際に中国に行ったので、とても良い経験でしたね。

 

そうして大作映画に出演することで、一気に名前も売れるようになってきました。その後 「007 消されたライセンス」、 「ライジング・サン」、 「ピクチャーブライド」などヘの出演を果たしていったのです。

 

新人の俳優というのは、得てして悪役から演じることが多いようです。あのジョン ・ウェインでさえ、最初は悪役でした。有名になってはじめてヒーロー役になれるのですよ。特に僕は マーシャルアーツに興味があ ったり、外見もこんな風に怖そうですから・・(笑)

 

27年役者をやっていますが、改めて悪者ばっかりやっていたなあと思います。自分の演技を観た母でさえびっくりするような悪者ぶりだったそうです。自分は小さい時から「人」を観察することに長けていたと思っています。きびしく、細かく人を見る目、それは役になりきるためにとても大事なことです。

 

 

ロサンゼルスからハワイヘ

長い間ロサンゼルスにいましたが、 1993年、ライジング・サンの撮影の後にハワイに住み始めました。 1999年、ディズニ ー ・チャンネル製作のテレビドラマ「Johnny Tsunami」で、サーフィンの得意 なおじいさん役をやったのですが、これは本当に素敵な役でした。

 

美しいノースショアの海を舞台に、孫の子役とともにハートウ ォーミングなストーリーを演じ、本当に楽しくて良い役をやらせてもらえたと思っています。いままでの役者経験で一番好き な役でした。

 

テ レビドラマにもずいぶん出演させてもらいました。ハワイ・ファイブ・オーでも警官役で出ました。アクションが好きなので、それこそ悪役から警官役まで多数出演しました。

 

とにかく役者として長く続けるには、役は選ばないことにしていました。覚えてもらえることでいい役が来るようになるからです。

 

日系人なので日本を題材にした映画によく出ました。 「ヒマラヤ杉に降る雪」、「SAYURI」などですね。2013年、キアヌ ・ リーブス主演の「忠臣蔵(47 RONIN)」で将軍役をやったりしてます。

 

戦争を題材にした「リトル ・ ボーイ」という映画祭向けのインディペンダントの映画に出たときは、 70歳の元日系アメリカ兵の役でしたが、共演の7歳の少年と友達になりました。いいドラマで印象的でした。

 

そして戦争の映画といえば、 「パールハーパー」もとても印象に残っています。この時は航空参謀の源田実役で出演したのですが、当時アメリカ日系人社会でも物議をかもした映画だっただけに、真珠湾攻撃にかかわる真実についても知りたくなりました。

 

僕は日系人の子としてまだ戦後10年しか経っていないアメリカに住むことになり、日本人に対するアメリカ人の目がまだ厳しかったころに子ども時代を過こしました。

 

日本人というだけで学校に行きたくなくなるくらいずいぶんいやな目にもあってきたので、自分にとって避けたい記憶でもありました。しかし僕の母は、アメリカ人の中にも、真珠湾攻撃は日本人だけのせいではないと考えている人も少なからずいると言っていました。

 

自分なりに調べるうちに日本があのと きどうしても開戦を避けることができなか った事情を知ることになりました。

 

日本海軍の軍服を着て、上空を零戦が飛んでいたシーン、あれはテキサスで撮りました。ちょ っとドキドキしてしまいましたね。そのとき はあの映画に出られたことをとても誇りに思ったものです。

 

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