【インタビュー輝く人】料理人 本道佳子さん

 12/14/2013

東日本大震災後、初めて福島に人った料理人

2011年3月11日に東日本大震災があり、その後、原発の問題で福島県には食材が各地からほとんど入りませんでした。そんな中、福島で被災された人たち になんとか炊き出しをしたいと築地本願寺の若いお坊さんたちから連絡があったのです。

 

当初は、たくさんのシェフに声 をかけたものの誰も行くと言ってくれなかったそうで、最後は私に連絡が来たの です。 「命知らずの本道さんなら行ってくれると思った」そう思ったそうです。私は、 「私のところに連絡をくださったのなら行きます!」と答え、「きっと女性のシェ フが最初に福島に入ったのであれば、こ の後もきっと続きますよ」と言ったところ、本当にそれからたくさんの方々が福島方面にも炊き出しに入ってくれるよう になりました。

 

東日本大展災後、宮城県登米市で、 海藻を収穫するお母さんたちと復興を願った決意表明

 

初回は800人くらいの方が炊き出し を待っていてくれましたが、海で被災されている方々は寒いはず、そして、野菜が不足しているはず。そう思いました。そこで、築地市場からたくさんの野菜・肉・魚 を積んで東北へ向かい、一品で満足してもらえるよう寸胴鍋いっぱいに具だくさんのちゃんこ鍋を作りました。

 

野菜を 煮てカサが減ったところにまた野菜を入れて。みなさん「野菜をこんなに食べられて嬉しい。あったかい」と、本当に喜んでくれました。 誰かのことを思えば、人は力を発揮できるもの。日本人は誰かのためを思うというスピリットを持っている国民だと思います。

 

得意とか得意じゃないというの ではなくて、誰かのことを思いながら料 理をする。そうすると、食べてくれた人は必ず愛を受け取ってくださるということ を実感した、私にとってとても素晴らしい出来事となりました。

 

 

ハワイマジック

ハワイに来たのは今年の3月が初めてで、この秋が2回目です。日本のホリスティック医療を目指すひとたちと一緒にハワイ島のワイメアにある西洋医学と東洋医学とが融合された病院を見学 に行ったのです。

 

日本でも西洋医学と東 洋医学のいいところを融合させた病院 を作りたいというチームの方々に、その 構想がスタートしたらそのお料理をプロ デュースしてほしいと誘っていただいた のがきっかけです。 実は私、 「日本人が大好きなハワイに は行かな~い!」と言って、羅針盤をハワイ方面にはあてていませんでした。

 

でも、空港に降りた瞬間にハワイの魔法にかかりました。風が違いました。風が物語 を語っているみたいで、なんて素敵なところなんだろう!って。ハワイも、ハワイに 根付いているアロハスピリッツも大好き になりました。 半年後にまたハワイに来て、地元のテレビにも出演させていただいたり、イベントもさせていただけたりしてご縁を感じています。

 

ハワイで収穫される野菜は本当に好きです。日本の野菜はエネルギーが中心に 向かう感じがあるのですが、ハワイの野菜は外に広がるように感じます。ちょうど ここ5年くらいかけて、パイナップル畑を 一般の野菜用の畑にしていて、これからはオーガニックの野菜をハワイで食べていけるようにするという動きがあると聞きました。

 

ハワイ産の野菜がポピュラーにな るようにお手伝いができたらいいですね。そうしたらハワイマジックを受けたご恩返しができるかなと思っています。 私は、次の世代にこの地球を必ずよい形でバトンタッチしなくてはならないと考えています。未来に向かってポジティブに!をモットーに。

 

野菜の波動の話な どをするとちよっと不思議だと思われる かもしれませんが、感性で創造すること をもっと思い出してほしいのです。人と違っていることは批判の対象になりやすいですが、人と違っていてもいいと思っています。これからどんな人と出会い、ど んな人とつながるか、どんなことになる か、今本当にわくわくしています。

 

 


本道佳子(ほんどうよしこ)

高校卒業後、フードコーディネーターに。その後、単身NYへ。NYにて各国の料理を学ぶ。NYの野村エグゼクティブダイニングへ、ハドソンリバークラブからスーシェフで出向。世界のエグゼクティブに料理をふるまう。6年後にロサンゼルスへ移住。ケータリングをしながら、オーガニックやマクロビに触れる。10年間のアメリカ生活を終え、日本へ帰国。

病院とコラボして最後の晩餐会でシェフをする。その時に「未来へつなげる命を作るご飯」を作る。その後、「世界仏教徒会議」でベジタリアン料理を作る。このときの料理が「みんなと友達に なれる料理」と呼ばれるようになる。現在、日本・世界の各地で「愛あるご飯」を作り 続けている。

 

2010年 『湯島食堂』をオープン。
2011年 東日本大震災の被災地支援としてケータリングを行う。
2012年 『国境なき料理団』がNPOとして認定される。
http://www.yushimashokudo.com/ 


 

(日刊サン 2013.12.14)

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