逆境に立たされてはそれを跳ね返す大谷翔平選手

 09/15/2018

アリゾナでのキャンプ中に通訳の水原氏と話す大谷選手

 

ベーブ・ルース以来の二刀流選手として大注目を浴びてきたロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が今月2日、約3カ月ぶりにマウンドへ戻ってきました。大谷選手は6月6日、本拠地でのカンザスシティ・ロイヤルズ戦で4回まで投げた後に降板。

 

右手のまめが原因とされていましたが、その後、右肘靭帯の損傷が判明し、翌7日にはPRP(多血小板血しょう)注射と幹細胞注射の治療を受けました。以後、3週間は投球練習を一切回避。8月11日にようやく傾斜のついたマウンドからの投球練習を再開しました。

 

故障からメジャー復帰する際はマイナーリーグの試合でリハビリ登板を行うのがお決まりですが、大谷選手の場合はその過程をスキップしての復帰となりました。打者としては7月3日のマリナーズ戦から復帰済み。その大谷選手をマイナーリーグで登板させるとなると、再び故障者リストへ登録しなければなりません。

 

そうなると8月の月間打率が3割2分8厘と打撃が好調な大谷選手を、最低10日間はメジャーの試合で起用できなくなります。それを避けたかったエンゼルスは、マイナーリーグの試合でリハビリ登板させず、打者を打席に立たせた実戦形式の投球練習で代用した後に、大谷選手をメジャーのマウンドへ送り込みました。

 

 

復帰戦3回から球速がダウン

3カ月ぶりのマウンドは敵地ヒューストンでのアストロズ戦。開幕以来、タイミングが合わず、これまで大谷選手の先発登板試合をことごとく逃してきたESPNがようやく、プライムタイムのサンデーナイト・ベースボールで全米放映する機会を手にしました。

 

二刀流・大谷選手のマウンド復帰初戦の相手は強打者揃いの昨季の覇者アストロズ。更に6月までバッテリーを組んでいた捕手のマーティン・マルドナドがトレードされたチームでもあり、大注目を集めました。

 

大谷選手は初回、アストロズの先頭打者ジョージ・スプリンガーに右安打を許したものの、2回終了まで無失点。しかし、3回先頭の9番トニー・ケンプに四球を与えて無死一塁とした後、2打席目のスプリンガーに77マイルのスライダーを左翼スタンドへ運ばれ、2ランホームラン。

 

その直後には、昨季MVPの2番ホゼ・アルテューべをセカンドゴロに打ち取りましたが、2回1死まで2安打2失点、49球を投げて降板となりました。試合後、本人や監督のコメントを聞く限り、次回登板は予定通り、1週間後のホワイトソックス戦となるはずでした。

 

本拠地エンゼル・スタジアム

 

トミー・ジョン手術

ショックなニュースが飛び込んできたのはその3日後。球団より、大谷選手は医師から右肘靭帯の再建手術を受けるよう勧められているとの発表がありました。登板後の記者会見では肘に問題なしとされていたものの、5日の発表ではMRI検査の結果、右肘の靭帯に新たな損傷が見つかったとのこと。

 

通りで、アストロズ戦では初回こそ最高99.3マイルの球速が出ていましたが、3回は92.7マイル止まり。ホームランを打ったスプリンガーは、ベンチでチームメイトに「球速が落ちてきた。今が狙い目だ」と話す姿がテレビカメラに捉えられていました。

 

医師は手術を勧めているものの、実際に受けるかどうかは本人の決断次第。13日現在、手術を受けるかどうかはすでに決断しているのかもしれませんが、公表はされていません。

 

投手を続けていく上では手術を勧められているものの、打席でバットを振る上では支障はなく、それによって右肘の靭帯が悪化するわけでもないのだそう。そのため、このショックなニュースが流れた当日から打者としては目を見張るような活躍を見せています。

 

 

良くないニュースもバットで吹っ飛ばす

まず5日。敵地でのレンジャーズ戦に3番・指名打者で敵地のレンジャーズ戦にスタメン出場した大谷選手は、まず5回に今季17号のソロホームラン。8回には18号の2ランも放ち、4打数4安打の猛打賞を達成しました。

 

投手復帰には1年以上を要すると言われる手術を勧められ、精神的にもきついはずだと思うのですが、打席ではそれを微塵も感じさせない活躍ぶり。9月の打率は12日現在、29打数13安打の4割4分8厘。8月の6本塁打はメジャー自己最多ですが、今月はすでにもう4本打っています。

 

そして通算19本塁打は日本人メジャー新人選手として史上最多。最近の試合ではホームランのみならず、二塁打、三塁打の長打も多く、今月これまでの13本の安打中、9本は長打となっています。 試合前の打撃練習で特大の柵越えを連発している通り、大谷選手には球にバットの芯を当て、打球をスタンドへ運ぶ能力は十分にあります。

 

試合になると、投手との駆け引きがあり、予想外の球種を投げられ、タイミングを外されるなど、必ずしも球をジャストミートできるわけではありません。そのため、打撃練習では柵越え、試合では二塁打を狙って打つ感じ、と話していたことがあります。

 

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