リーグ新年度開始!移籍ニュースでにぎわうNFL

 03/16/2019

スティーラーズの本拠地ハインツ・フィールド

 

 

NFLは13日にリーグ新年度を迎えました。それと同時にフリーエージェンシーとトレードが解禁となり、すでに水面下で交渉が進んでいた契約やトレードが次々と正式発表されています。その中でも注目を集めているのはオフェンスの中軸2選手を失ってしまったピッツバーグ・スティーラーズ。

 

契約が3年残っていたワイドレシーバー(WR)のアントニオ・ブラウンはオークランド・レイダースへトレード移籍し、晴れてフリーエージェントになったランニングバック(RB)のレビオン・ベルは、ニューヨーク・ジェッツとの契約に合意しました。

 

クォーターバック(QB)のベン・ロスリスバーガーを含め、イニシャルにBがあるため「キラーB」と呼ばれていたこの3人は、NFLでも最も才能に恵まれたオフェンスのトリオと恐れられていました。ベテラン37歳のロスリスバーガーはすでにスーパーボウルで2回の優勝経験あり。

 

30歳のブラウンは6年連続で1,000レシーブヤードを達成し、昨季はリーグ最多の15タッチダウンレシーブを記録。27歳のベルはランが本職ですが、レシーブ能力にも長け、ランとレシーブの合計獲得ヤード数でリーグトップクラス。

 

この3人が揃って優勝できないはずがないとまで言われながらも、スーパーボウルに出場できないままトリオは解散です。 新人契約が満了した2016年シーズン終了以降、長期契約を望んでいたRBのベルは、2年連続で1年契約提示されたことに不服を唱え、昨季はチームに合流せず。1試合にも出場せず、無給でシーズンを棒に振っています。

 

スティーラーズは今オフも1年契約を提示してベルの他チームへの移籍を阻止することも可能でしたが、さすがにそれは断念。ようやくどのチームとも自由に契約できる身となったベルは4年5,250万ドル(1年平均1,313万ドル)でジェッツ移籍が決まりました。

 

しかし、昨季1年1,450万ドルの契約を水の泡にしたのは、果たして賢明だったのでしょうか?疑問が残ります。 一方、WRのブラウンは昨季、プレーオフ出場がかかっていたレギュラーシーズン最終戦に欠場。表向きには故障欠場と発表されていましたが、実はマイク・トムリン監督が罰則として出場させなかったことが後日判明しています。

 

レイダースへ移籍したアントニオ・ブラウン

 

QBのロスリスバーガーにラジオ番組で批判されたブラウンは、シーズン終盤の練習でロスリスバーガーにボールを投げつけたとも伝えられています。チームメイトを公に批判したロスリスバーガーのリーダーシップを問う声もありますが、首脳陣はロスリスバーガーを支持。

 

チームが5年ぶりにプレーオフ出場を逃してオフシーズンに入ると、ブラウンはトレードを要求していました。 スティーラーズと3年3,890万ドルの契約が残っていたブラウンがレイダースから手にしたのは、3年5,413万ドルの契約。

 

1年平均1,296万ドルから1,804万ドルへと大幅にアップしています。しかし、ベルの新天地ジェッツはQBが定着せず、2011年以降8年間プレーオフを逃しており、ブラウンの新天地のレイダースも過去16年間でプレーオフに出場したのは2016年のみ。両選手とも念願の大型契約を手にしたものの、チームの勝敗数や個人成績の面では厳しいシーズンが待ち受けているかもしれません。

 

ジェッツへ移籍したレビオン・ベル(26番)

 

 

ドラフト注目株は野球と アメフトの二刀流選手

まだ1ヵ月先の話ではありますが、今年のNFLドラフトは4月25日から27日にかけ、テネシー州ナッシュビルで開催されます。現時点で指名権の数が最も多いのは昨季のスーパーボウル覇者のニューイングランド・ペイトリオッツの12。

 

最も少ないのはシアトル・シーホークスの4。全体1位指名権を手にしているのは、3勝13敗のリーグ最低勝率でシーズンを終えたアリゾナ・カーディナルスで、オクラホマ大学のQBカイラー・マリーを指名するだろうという予想が圧倒的です。

 

マリーが今年のドラフト全体1位でカーディナルスの指名を受ければ、オクラホマ大学のQBが2年連続の快挙を果たすことになります。昨年のNFLドラフトで全体1位指名を受けたのもオクラホマ大学のQBで、クリーブランド・ブラウンズが指名したベイカー・メイフィールドは、新人シーズンから先発QBとして活躍しています。

 

両選手には共通点が多く、マリーはテキサス農工大学から、メイフィールドはテキサス工科大学からと、オクラホマ大学へ編入後に才能が開花し、先発QBの座を手にしています。そして、両選手ともチームをBig 12カンファレンス優勝、プレーオフへと導き(いずれも準決勝敗退)、大学最終シーズンには全米最優秀選手賞に贈られるハイズマン賞を受賞しています。

 

一方、マリーはパスを投げるだけでなく、自ら走ってヤードを稼げる選手として知られます。昨季のマリーは、投げては42タッチダウン、7インターセプト、4,361ヤード獲得。走っては12タッチダウン、1,001ヤード。

 

投げる方の数字はメイフィールドがハイズマン賞に選ばれた2017年の43タッチダウン、6インターセプト、4,627ヤードとほぼ同等ですが、走る方の数字はメイフィールドは5タッチダウン、311ヤード止まり。いかにマリーの数字が傑出しているかが分かります。

 

更にマリーはアメフトと野球の二刀流で、野球選手としても有能です。昨季は打率2割9分6厘、10本塁打、47打点、10盗塁を記録。大学アメフトが開幕する前の6月に行われたメジャーリーグのドラフトで、オークランド・アスレチックスから全体8位指名を受け、すでに契約にサインしています。

 

本人が最終的に野球を選択するなら、契約権はアスレチックスの手中にありますが、アメフトのシーズンを終えた今年1月末にはNFLのドラフト入りを表明。メジャーリーグのドラフトでは全体8位指名でしたが、NFLのドラフトでは全体1位指名が予想されています。

 

マリーはメジャーリーガーとNFLのどちらを選ぶのでしょうか?アメフトは選手寿命が短いだけに、まずNFLに挑戦してみて、その後でメジャーリーグに挑戦するのかもしれません。マリーがカーディナルスに指名されると、昨季13試合で先発QBを務めたジョッシュ・ローゼンはトレードに出される可能性が急上昇します。

 

先発試合では3勝10敗と負け越し、シーズンを通してインターセプト数(14)がタッチダウン数(11)が上回る結果でしたが、昨年のドラフト全体10位指名でUCLAからカーディナルス入りしたばかりの22歳。今季は新天地で成長のチャンスを求めることになりそうです。

 

 

1 2

関連記事

関連記事はありません。



その他の記事