私の旅ストーリー Vol.48 やるかやらないか

 02/21/2017 : 200 Views

 

真っ青な空と太陽の光が眩しく光る中、私は、アーティストで夫のアダムがアトリエでキャンバスを貼る作業をしている姿をしばらくの間、ぼんやりと眺めていました。アートスタジオには高さ4メートルを超える大きな窓が14枚あり、一日中光りに溢れています。

作業が一段落付いた休憩中、アダムがジャマイカでのある出来事を思い出し、話は「やらずに後悔した」ことについて進んで行きました。

 

アダムが14歳の時。家族と友人とでジャマイカへバケーションに行った時のこと。アーティストだったお父さんの趣味はスキューバーダイビングで、世界中の海を潜っていたそう。ジャマイカでは「ブルーラグーン」と呼ばれる有名なダイビングスポットがあり、そこを潜ると言い出したお父さん。潜る前何度も「一緒に潜る?」とアダムは聞かれました。やりたい気持ちはあったけれど、ダイビング経験もなく、未知の体験をする不安と怖さの方が一瞬勝ち、「やらない」と選択。

その後、アダムと友人、そしてママはグラスボートからお父さんを見送りました。キラキラ水面の光が反射する、透き通った深い青の、限りなく無限に見えるその青の中へと吸い込まれるようにお父さんが小さくなって行くのをドキドキしながら見ていたそうです。

すると、姿が見えなくなる直前、お父さんはくるりと向きを変えて、天を仰ぐように自分たちの方を向き、親指をたてて、“Great!”のポーズ。

それを見た瞬間、アダムはものすごく後悔したのだそう。どうして一緒に行かなかったのかと…。

でもまた、チャンスはあると思っていたそうですが、お父さんはその後しばらくして亡くなってしまい永遠にチャンスを逃してしまいました。

その時に学んだこと。それは、少しでもやりたいという気持ちがあるなら、「やる!」やらなかったことの後悔はとてつもなく大きい。私も同じようにやらずに後悔したことが何度もあるので、すごく分かる。

 

そんな話で随分と盛り上がっていたら、アダムが突然、静かになって一言、“Wow… Amazing!”

なんと、ラジオからお父さんが大好きだった曲が流れてきました。あまりの偶然に感激していると、今度はアダムがよく私に話してくれる、生前お父さんの口癖だったという、ある言葉が私の心に突然響き渡りました。

「人生は、舞台稽古じゃないよ! 1度きりの本番だよ。」

そうだ。人生はリハーサルじゃない。1度限りのぶっつけ本番なんだ。

やるか、やらないか。

 

チャンスがやってきた時に、「後で後悔するかも」って一瞬でも思った時には、しっかり「やる」を選択できる自分でありたいな。

人生は、一期一会。

 

 

大森 千寿
香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。www.chizuomori.com

 


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