私の旅ストーリー Vol.24 知らない世界

 10/02/2017 : 205 Views

前回のコラムでニューヨーカーたちの夏の過ごし方について書かせて頂きました。人気のバケーション先は高級ビーチリゾート、ハンプトン。偶然にも、コラムを書いたすぐ後にハンプトン通の友人からお誘いの電話があり、週末をサウスハンプトンで過ごしてきました。  

マンハッタンの自宅を出て車で約3時間と少し。どことなく高級感漂う空気感に包まれてきた頃、海を前にゆったりとした緑の森に囲まれる中、ディカプリオ主演の映画「華麗なるギャッツビー」の舞台となったような、異様なほどに超巨大なお屋敷がぽつり、またぽつりと姿を表してきました。

 

ハンプトンは特にここ最近、お金持ちのニューヨーカーたちの間で人気が高まっているようでビーチフロントでもない普通のアパートの一室を、夏の2,3ヶ月借りるだけで200万円もかかるとか! 中でも私たちの訪れたサウスハンプトンという地域は、友人曰くオールド・マネーの人々が昔からサマーハウスを所有している由緒ある、「リッチオブザリッチ」と呼ばれる人たちが楽しむエリアなんだとか。  

お屋敷のすぐそばにはヘリポートがあり、もうすぐ夏が終わる最後の週末間近とあって、車と同じような感覚でプライベートヘリが何機も慌ただしく出発と到着を繰り返していました。  

ビーチでリラックスしていると、夕陽に合わせてビーチパーティーを準備中でした。たった10人ほどのプライベートパーティーに、15人以上の専属スタッフが食事や高級ワインや、たき火やら、映画で見る以上のゴージャスなセッティングを施していました。  

 

サウスハンプトンの50億円を有に超えるお屋敷には、マンハッタンから夏の数週間だけを過ごす為だけに、専属のシェフが待機して、毎日、極上の料理をふるってくれるのが普通らしく、その話を聞いていた友人のひとりが 「何でもすぐに手に入って、人生、退屈じゃないのかな?」と一言。

その言葉を受けて、しばらくの間、自分の体験したことのない世界に思いを馳せてみました。  

しかし、どんなにわかったかのように思っても、自分で実際に体験したこと以外は所詮、想像でしかできません。自分で体験したことと想像したこととでは雲泥の差があるということ。

「今まで自分の想像でしかなかった新しい世界を、少しでも垣間みることができる”体験”は、人生を豊かにしてくれる最高のギフトだね。」  

そう別の友人が放った言葉が妙に心に響き、止むことのない波の音を聞きながら、ハンプトンでの夜は静かに更けて行ったのでした。

 

 

(日刊サン  2016/8/29)

 

大森 千寿

香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

www.chizuomori.com

 


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