私の旅ストーリー Vol.18 コンフォートゾーンから外れる

 10/17/2017 : 229 Views

今、帰省している香川県では、連日30度を軽く超える真夏日と猛暑日とが交互に続いています。早朝から蝉が激しく大合唱する中、先日、祖母が92回目の誕生日を迎えました。  

普段私と主人は、仕事の関係でハワイかニューヨークにいることの方が多いのですが、92歳のお誕生日なんて、そんな滅多にない特別な一日をどうしても祖母と一緒に過ごしたくて、実家のある高松に滞在しています。  

バースデーケーキの92歳のキャンドルを吹き消す前、この1年で何がしたいかを何気なく聞いてみました。すると、祖母の応えはなんと!! 「NYへ行く」でした。急がないと、この先どうなるか分からないので、今年の秋近くに、もしかすると実現するかもしれません。  

大正生まれの祖母は、戦争も経験し、ある意味人生の中でコンフォートゾーン(居心地のいい場所)から外にでる術を自然と身に付けて今まで生きてきているのかもしれません。92歳になっても尚、居心地のいい場所にとどまらず、好奇心からまた新たな世界を見たいという彼女の姿勢に、まだまだ私にもできることがたくさんあるな、と勇気を貰いました。  

 

コンフォートゾーンを抜け出すといえば、私と主人の教え子の一人Sちゃんが昨日、16歳でイギリスへホームステイの旅に出発しました。出発前日、彼女のお母さんから、「娘がとても不安になっていて元気がないので励ましてほしい」と連絡をいただきました。  

私たちは5年ほど前までアートを取り入れたNY式幼児教育のスクールを運営していて、Sちゃんは小学校低学年からレッスンに来ていました。当時、総勢約100人ほどいた生徒さんの中でも、とりわけシャイでホームステイで一人で海外に行くなんて想像もしていなかったので、正直驚いたと同時にとても嬉しかったです。  

しかも、偶然にも引率の英語の先生が、私の小学校からの親友で、彼女も私も、Sちゃんと同じ16歳の時にアメリカへ一人親元を離れ留学した経験がある者同士。ご縁とは本当に不思議です。  

Sちゃんにとってイギリスへ一人ホームステイに行くことは、まさにコンフォートゾーンを大きく外れて、もう味わったことのない恐怖だったと思います。しかし、不安を乗り越えて、「行く」と決め、行動に移したSちゃん。  

別れ際、ぎゅ〜っとハグして「いってらっしゃい」と声をかけた際に見えた彼女の目は、キラキラと輝いて見えました。  

 

コンフォートゾーンから外れるのに歳は関係ない。いくつになっても、新たなことにチャレンジし、成長し続けることができる人間でありたいな〜と思った、日本の夏の出来事でした。

 

(日刊サン  2016/7/18)

 

大森 千寿

香川県生まれ。一人っ子。8才の時に韓国ホームステイを経験。12才の夏休みはオレゴン州にホームステイ。16才でオレゴン州のハイスクールに1年間留学。2003年自分探しで訪れたNYで運命の人と出逢い国際結婚。2010年ハワイにホテルコンドミニアムを購入したことがきっかけとなり、ハワイで過ごす時間が増える。現在はアーティストで夫のアダムウェストンのマネージメントをしながらハワイ、NY、日本を拠点に活動中。

www.chizuomori.com

 


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