TMT(30m望遠鏡)の建設、夏に開始

 07/06/2019

Photo credit:  tmt.org

 

10年以上の計画、遅延、論争の末、10億ドル以上をかけた最先端の30メートル望遠鏡(TMT)建設の「着工通知」が認可・発行された。スザンヌ・メース議員を委員長とする州土地委員会は、ハワイ大学ヒロ校が2月3日に申請したTMTプロジェクトの内容を数カ月間精査した後、6月19日に「着工通知」を出し、州当局が翌20日にそれを公表した。 この発表の後、州の執行官はマウナ・ケアの斜面から4つの違法建造物の撤去作業を行った。違法建造物には、山の北部高原にある2つのネイティブ・ハワイアンの祭壇(アフ)が含まれる。

 

イゲ知事は、「TMTの建設は今年の夏のうちに始まる予定で、ハワイ固有の人々・場所・文化を尊重しながら取り進める」と語った。 このプロジェクトの反対派が、直ちに非難した。ネイティブ・ハワイアン活動家のヘアララニ・ソノダ-ペイル氏は、「もしこのプロジェクトが推進されれば、我々は山頂で州当局と衝突することになる」と述べ、マウナ・ケア・フイの指導者ケアロハ・ピスシオッタ氏は、「ネイティブ・ハワイアンとハワイの人々に対する冒涜、挑発、差別的行為である」と激しく非難した。

 

長年TMTに反対してきたカホオカヒ・カヌハ氏は、山頂で州の執行官が撤去作業を行うところをビデオ撮影しようとして逮捕された。ハワイアン事務局(OHA)は声明を発表し、逮捕と「マウナ・ケアの象徴的建造物」の解体に対し大きな失望を表明し、州土地・天然資源局とUHを提訴すると強く抗議した。 ハワイ郡議会は、大量の抗議の電話に対応するため、ハワイ郡警察本部、顧問弁護士、郡職員が撤去作業にどのように関与したかの報告書を取りまとめている。

 

州検事総長のクレア・コナーズ氏は、州は言論と抗議の自由を尊重しつつ、建設関係者の山頂への安全なアクセスを確保する、と述べた。 TMT国際天文台評議委員会のヘンリー・ヤング会長は、「TMTの着工通知が出されたことに感謝している。ハワイの文化と伝統を尊重し、マウナ・ケアを守っていきたい」と語った。UHのデビッド・ラスナー学長は、TMTはマウナ・ケア山頂の最後の望遠鏡になり、既存の5つの望遠鏡は撤去され、その敷地は元に戻される、と声明を出した。 建設はこの夏に開始されるが、まず敷地の地ならしと境界フェンスの設置が行われる予定。

 

 

(日刊サン 2019.07.06)


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