BCネットワーク&主婦ソサエティー・オブ・ハワイ主催「乳がん早期発見啓発セミナー」開催

 07/21/2017 : 1603 Views

(左から)有川啓子さん、有川智美さん、三澤康総領事、仲本光一外務省診療所長、三澤葉子総領事夫人、山本眞基子さん、大門まなみ医師、カズサ・フラナガンさん

 

 

乳がんは「知識」と「早期発見」が大事

ホノルル市のカピオラニ・ウーマン・センターで、7月8日、「乳がん早期発見啓発セミナー」が開催された。このセミナーは、ニューヨークにある乳がん患者非営利団体「BCネットワーク」と「主婦ソサエティー・オブ・ハワイ」が主催。集まった約80人の参加者の中には、地元の日本人医師やハワイ日米協会の関係者などの男性の姿も見られた。

始めに、在ホノルル日本国総領事館総領事夫人・三澤葉子さんが挨拶をした。その中で、乳がんによって33歳で死去した女性とその家族を描いた映画『はなちゃんのみそ汁』に触れ、主演を勤めた広末涼子さんに会った際、広末さんが「暗い映画にしたくなかった」と話したエピソードを語り、明るい乳がんの治療を促した。

総領事館総領事夫人・三澤葉子さん

 

次に、主婦ソサエティー・オブ・ハワイの会長、有川啓子さんが、過去に自身が乳がんにかかった時の心境や、娘も乳がんにかかった経験があるということを交えながら、がんの早期発見の大切さを呼びかけた。  

続いて、仲本光一外務省診療所長が「知っておきたい日本の乳がんと婦人科系がんの最新検診事情」と題して講演を行い、次のように語った。

仲本光一・外務省診療所長 

 

国立がん研究センターの統計によると、2012年に日本でがんに罹患した女性のうち、最も多かった罹患部位は乳房だが、2014年のがん死亡者数で死亡が多かった部位の統計では、乳房は5番目だった。子宮頸部や子宮体部の罹患になるとさらに死亡率が下がることから、他の部位のがんと比較すると、婦人科系のがん生存率は高くなっている。

 

国立がん研究センター がん情報サービスganjoho.jp

 

現在、日本で罹患が増え続けている子宮頸がんは、膣の奥にある子宮の細い部分、子宮頸部の粘膜から発生するがんのことをいい、50歳になるまでに8割の女性が感染すると言われている。主に性交によって、150種類以上ある「HPV(ヒトパピローマウィルス)」の中で粘膜に付着するタイプが感染して発症する。HPVに感染した女性の約90%は、免疫力の働きによってHPVが排除され、がんを発症することはない。しかし発症しても初期段階では自覚症状がないので、定期的に検診を受けることが重要になる。  

子宮頸がんの検診にはいくつかの段階があるが、初めは綿棒などで子宮頸部をこすって細胞を採取し、顕微鏡で異常細胞があるかどうかを検査する「細胞診」を行う。ここで結果に異常がなかった場合は12ヶ月後に再度細胞診を行うが、この細胞診の異常細胞への感度は70〜80%と完全ではないため「パピローマウィルス検査」を併用することが望ましい。細胞診とパピローマウィルス検査の両方が異常なしであれば、ほぼ100%異常なしと考えてよい。  

乳がんについても、罹患数は増加の傾向をたどっている。日本対がん協会によると、生涯で乳がんに罹患する女性は、数年前までは20数人に1人と言われていたが、最近は約12人に1人とされており、年齢は40~54歳が多い。

 

日本対がん協会 jcancer.jp Copyright © 2017 Japan Cancer Society

 

乳房をX線撮影する「マンモグラフィー」は、乳がんの早期発見に役立つ検診で、50〜74歳の間の乳がん死亡率を下げることが証明されているため、40歳を過ぎたら年に1度の検診を受けることが望ましい。  

加えて、鏡の前で乳房を触ってみて、変形、左右差、しこり、ひきつれ、へこみ、ただれ、出血や異常な分泌物がないかどうかを確認する「セルフチェック」を行うとよい。

 

セルフチェックの仕方

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乳ガンのリスクについて

続いて、大門まなみ・ハワイ大学医学部外科准教授が「乳がんの全ての疑問にお答えします − 予防、検診、遺伝と治療法」と題した講演の中で、次のように語った。

大門まなみ・ハワイ大学医学部外科准教授

 

ハワイ州では、毎年約1400人(日系人・日本人は約269人)が乳がんの診断を受け、125人(日系人・日本人は約32人)が乳がんのために死亡している。  

乳がんに罹患する主なリスクとしては、以下のことが挙げられる。

・閉経後の女性ホルモン補充療法

・閉経後の肥満

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