700人のスイマーが3.84kmの波間を泳ぐ、Waikiki Roughwater Swim開催!

 09/13/2017 : 267 Views

レイバーデー(労働者の日)祝日の9月4日、ワイキキビーチで半世紀の伝統を誇る“Waikiki Roughwater Swim”(ワイキキ ラフウォーター スイム)大会が行われた。

ラフウォーター スイムとは、海や川、湖など自然の水の中で行われる長距離水泳競技のことだ。天候や波、潮の流れといった自然環境の影響を強く受けるので、プールで行う競泳とは異なるタフな技術や知識が必要となる。

本大会は1970年から始まり、今年で48回目。最も歴史の長い大会で、アイアンレースと呼ばれるトライアスロンも、この大会から生まれた。

ラフウォーター スイム自体も欧米では近年人気のスポーツで、2008年北京五輪からは正式種目になった。ハワイでも6月〜8月が大会シーズンで、ノースショアを皮切りに各地で開催され、有終の大トリを飾るのがワイキキでの本大会だ。

 

ニューオータニ前からヒルトンへ、ワイキキの沖を3.84Km横断する

▲ルートは計3.84km。毎年1000人ほどの参加者がいるが、今年は例年より少なめだった。

 

レースは朝8時30分、ニューオータニ脇のビーチでスタート。1時間ほど前に約700人のスイマーが集まり、各自、腕にはエントリーナンバー、ふくらはぎには事前申告したタイム別A〜Eウェイブをボディマーキング。足首にタイミングチップを装着して、スイミングキャップの色もウェイブ別。一番速いA組は蛍光色の黄緑色。準備ができたスイマーたちは、ストレッチをしたり軽く泳いだりしてウォーミングアップ。 主催者側のアナウンスでは、「今日は波が高めで、潮は引き潮」とのこと。途中棄権したくなった時の手の振り方や、レスキューの配置ポイントなどの説明の後、A組から5分間隔でスタート。

A組はオリンピアンや現役スイマーがエントリーしているだけに皆、真剣な表情でスタートダッシュした。 まず真っ直ぐ、700m沖合のブイを目指すのだが、サーフィンに絶好な波が立っていて、スイマーたちは次々と荒波に消えていく……。過酷だ。

後発の組は、リラックスして笑顔でゴー! 中には6歳の娘と8歳のお兄ちゃんと家族4人でチャレンジするブラーマン一家も。若者だけでなく、ミドルエイジ、中には70代かと思われるシニアもいて、ハワイの水泳人口の幅広さを感じさせた。

▲最年少6歳8歳の兄妹もチャレンジ!

 

競泳の北島康介も泳いだことがあり、今年はリオ五輪8位の平井康翔が準優勝!

航空自衛官でハワイ駐在の杉本知裕さんは、 「初めての挑戦です。学生時代水泳部だったのですが、海をこんなに長く泳げるかどうか。どうなるかわかんないけどマイペースで楽しんできます」

妻と10歳の娘が応援する中、飛び込んでいった。

▲航空自衛官の杉本知裕さん家族

 

イケメン揃いで参加したのはM.I.T.アイアンマンチーム。アロハテーブルやヘブンリー、串カツ田中など、ハワイの飲食業界をリードする若きエリートたちの集団だ。

「6月や7月のノースでの大会にも出ました。今日は全員で1時30分くらいでフィニッシュしたいですね」

M.I.T. アイアンマンチーム。

 

1997年から20回も参加しているというのは、大阪から来た西島伊太郎さん。

「3年前は悪天候で中止になり、去年は途中から潮の流れがキツくなって、泳いでも泳いでも引き戻されて。はい、それでも無事完泳できました」

自己ベストは1時間というから、女子の優勝タイムに並ぶ速さだ。

「日本国内でも沖縄などのレースに出ていますが、一年で一番楽しみなのがハワイのこのレースです。北島康介さんや、現役のラフウォータースイマーの平井康翔さんも泳いだことのある、栄誉ある大会ですから」

▲20回も参加し続けている大阪在住の西島さん。

 

実際、昨年に続き今年も、リオ五輪のラフウォータースイム競技で8位に入賞した平井選手が出場。みごと52分16秒で2位、準優勝を果たした。

そして女子で優勝したのは、ハワイ大学の水泳部のエース、フィービー・ハインズさん(上の写真)。大会はUHの学生たちがボランティアとして大勢支えているので、フィービーの優勝に大フィーバー! なにしろ女子で唯一人、1時間台を切るぶっちぎりの58分46秒の好タイムだったのだから。大会Tシャツを着た仲間たちから祝福のハグ&キッスの嵐だった。

▲優勝したハワイ大学のフィービー・ハインズさんとUHの仲間。

 

参加者たちは、「ワイキキの沖って驚くほど透明度が高い」とか、「ウミガメと一緒に泳いだ」、「クラゲに刺されないよう対策はばっちりだった」などなど、ビーチで応援していては味わえない、参加した人だけに贈られる海との一体感と大いなる達成感のギフトを胸に、大会を締めくくっていた。

(取材・文 奥山夏実)


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