101歳、百寿インタビュー 畑惠美さん

 09/04/2017 : 1469 Views

週1回、ジムで筋トレ、バイクも漕ぐ

 

それでも階段の上り下りは危険だから、自宅ではスロープのある裏口から出入りをするようにしている。庭の草花の手入れも好きで、仏壇に花を供えるのも日課だったけれど、一人で庭に出て、道路の方まで歩いて行ったら危ないので、これも注意している。

アケミさんはエミさんのちょっとした変化も見逃さず、さりげなく暮らし方を変えて、母の安全を守っている。

「夜中にたまに起きて、出かけようとすることがあるけれど、お母さん、今はまだ暗いから、明るくなってから出かけようね、と言います。出かけちゃダメとは言わない。否定はしないようにしています。同じことを何度も聞いても責めない」

言ったことを忘れてしまうのは、本人が一番不安なのだから。

「ご飯を食べたことを忘れてしまうので、ご飯は?って何度も聞きますが、さっき食べたので、あとでデザートを食べましょうねって」

不機嫌になる時には、ああ寂しくて不安なんだなあと思って、そばに座って一緒にテレビを見る。

「メインランドにいる姉も毎日夕方に必ず、母に電話をしてきます」

アルツハイマーを必要以上に特別な病気と考えずに、年齢とともにハンディキャップが増えただけ、と受け止めるようにしている。

「私が長時間出かけたい時には、ヘルパーを頼むこともあります。友人のヘルパーなのでお金もそんなに高くない。母には、母のサポートをしてくれる人とはいわず、私のことをヘルプしてくれる人って紹介しています」

介護されていることを感じさせないように。エミさんのプライドをさりげなく守ってあげられるように。

「どうなっても、お母さんは大切なお母さんなんだから。もっと長生きしてほしいです」

エミさん、アケミさん、百寿の次は108歳の茶寿が待っていますよ!

使い慣れた安楽椅子に座って、気ままにテレビを見るのも日常

 

 

後記:  

できあがった原稿を確認するために、アケミさんに英語のメッセージを添えて、日本語の原稿をメールした。すると、英語の返信で、“私は日本語が読めないので、母が原稿を全部、始めから終わりまで読んで聞かせてくれました。母の日本語を読む力は健在です!”と、うれしい返信が寄せられた。  

現在、日本では460万人の人々が認知症を抱えて暮らしている。世界中では4400万人以上と言われ、人口の高齢化に伴い、2030年には6770万人、2050年には1億1540万人の人が認知症に罹ると予測されている。  

認知症は誰でもなりうる、世界的な健康問題だ。認知症を他人事としてとらえずに、自分事として考えたい。そして家族や友人知人に認知症の人がいたら、手を差しのべたい。私にできる事は何か? 私なら何をどうしてもらいたいか、自問しつつ。

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