障害を乗り越え再び海へ戻った不屈のサーファー

 07/17/2017 : 2246 Views

今回のドューク・オーシャン・フェストの共催でもあるNPO団体アクセスサーフは、障がい者へのサーフィン指導やオーシャンスポーツ、海でのレクリエーション活動の支援をしており当時活動をスタートし始めたところだった。 その団体の発起人の一人に障がい者サーファーがいることを知った小林さんは、知り合いに紹介してもらうと、サーフィンのイベントやレクリエーションに参加するなど、新たな道が開けていった。

そして初めてドューク・オーシャン・フェストの障がい者サーファー大会に参加する。 「まさか自分がサーフィンの大会に参加するようになるとは思いもしませんでした。一人で海外生活をしたことや、さまざまな経験の中で自身がついたのだと思います。今年は2度目の参加でしたが、お世話になったアクセスサーフの創立10周年という記念の年でもあるし、2020年の東京オリンピックでサーフィンが正式種目にもなって、まだパラリンピックでどうなるか分からないけど、今回ダメだとしても近い将来それが実現した時に、日本人障がい者サーファーがいないのはおかしいのではないか、という気持ちで今回はハワイに足を運びました」

 

 

カフェを営みながら週1回サーフィンを楽しむ

現在は、奥さんの実家がある愛知県東海市で、ピースカフェという喫茶店を経営している小林さん。

「週1回地元の伊良湖でサーフィンを楽しんでます。日本では、真冬は海水が冷たく身体に良くないので、サーフィンができるのは春から冬の初めまでと期間が限定されるけど、種子島、宮崎は波が良く気候も良いので、奥さんと一緒に行ってサーフィンをするのが楽しみ」と語る。

「今後は今年(2016年)12月にサンディエゴで行われる国際サーフィン協会の世界大会をはじめ、世界レベルの大会に顔を出して、障がい者サーフィンを広めていきたい。日本の障がい者サーフィン界は大会ができるほどの競技人口もレベルも、社会の理解度もまだまだだけど、自分が何かのきっかけになればいいなと思ってます」。

 

日本とアメリカでは障がい者を取り巻く環境、法律、周りの人の配慮など何もかもが違うが、東京オリンピック、パラリンピックを機に、日本、東京の多くの設備が整うであろう。そうなることを期待すると同時に、チームジャパンの一人としてパラリンピックに出場することが小林さんの現在の大きな目標である。

 

障害を乗り越え、ただ、「そこに海があるから僕は海に入る」と果敢に前へ進む小林さんに心からのエールをおくりたい。

 

(日刊サン 2016/9/22)

取材・文 桑名敦子

 

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