日系移民の歴史を支え続けた『小林トラベル』創業125年

 01/01/2017 : 1808 Views

 ふと、達吉さんは古い旅券を取り出して見せてくれた。大正時代のパスポートだ。

「大正時代の終わりに沖縄からハワイに嫁いできた女性がおってね。彼女のお姉さんも同じ頃にブラジルに移民花嫁で嫁いで行って。ところがその時、姉妹で旅券を取り違えて持って行ってしまっていた。その姉妹の、ハワイにおるほうの妹が20年ほど前、ブラジルで大きな日系人の集まりがあるので、お姉さんに会いにブラジルに行きたいと、小林トラベルに相談に来たんです」  

 達吉さんは、沖縄県に掛け合い、戸籍の確認やら旅券の再発行の交渉を一手に引き受けた。アメリカサイドへも多くの手続きが必要、ブラジルのビザの書類も必要と八面六臂、手助けした。

「日系移民は昔っから、助け合いながら生きてきましたから」  

 姉妹は晴れて、70年ぶりに再会を果たした。

「仕事はね、できる限り続けたいです。ハワイから日本へのアウトバウンドの旅は、日系人にとって自分のルーツ探しのような側面もありますからね。心を込めた旅になるよう企画します。7割もの人がリピーターですから、喜んでくれたらそりゃもう嬉しいです」

 

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