【インタビュー 輝く人】スターツ・インターナショナル・ハワイ代表 畑 華子さん

 10/09/2017 : 2140 Views

お金や資産ということなので、信用が大事になり、人生の大きな場面でお付き合いする仕事です。今ではお客様のお子さんが私の子どもと同じ世代になってきて、学校のことなどを情報交換したりもしています。  

どんなことであれ、私の英語力とハワイ在住ということで何かお客様のお役に立てばと思っています。それがサービス精神なのか、おもてなしなのかわかりませんが、スターツはみんな「出会った人のお役に立ちたい」という気持ちを持っています。

 

日本の人口減少に責任!?  週末に出産!

02年に結婚をし、子どもができて、こうして仕事を続けて来られたのはハワイだからだと思います。日本だったら通勤だけでも大変ですよね。まさか自分が仕事と両立できると思っていませんでした。  ずっと子どもがほしいと思っていたのですが、子どもできたときに仕事をすぐに辞めるということは考えませんでした。子育ては大変ですよ。でも「1人だったら2人の方が楽だよ」と言われて、22ヶ月違いで2人目を出産しました。  

一男一女で落ち着いていた06年、「日本人の人口減少」というニュース記事を読んで、責任を感じてしまったんです。夫は台湾人ですから、純粋な日本人の人口という意味では出生率に達していないのではないかと思い、「日本人の減少人口に荷担しているほうなのかな」と大げさに考えてしまって。健康で経済的にも子どもを育てられるなら、「今やらなければならないのは子どもを生むことかな」と思ったんです。仕事はいつでもできるかもしれないと(笑)。  

2人を生んでも相変わらず仕事を続けていたのですが、3人目を生むのなら「双子か三つ子を産むしかない!」と思いました。これでみんなを納得して辞められるかもしれないと。本気でどうしたら双子や三つ子が産めるのかと調べたんですよ。これで引退できるだろうと考えた時期でした。  

07年3月3日に男の子が生まれました。双子ではありませんでしたね。7日が予定日だったのですが、上の2人の子どもは出産日が遅れたので、3人目も遅れると思っていて、2日金曜の夕方6時まで働いていたところ、翌日の土曜日に出産。月曜日に銀行の方にアポイントを入れてしまっていたので、結局その方が事務所ではなくてカピオラニ病院に来てくれました。仕事が忙しいから週末に産んじゃった、なんて言われています(笑)。  

引退計画を実現できるどころか、リズムを崩せないくらい仕事があり、しかもインターネットの時代だから、「できない」というエクスキューズもできなくて、今に至っていますね。

長男と一緒にホノルルマラソン完走2回目。5時間8分

 

女性だからできるマルチタスク

仕事と子育てをするようになって、なんとか両立できるものだと感じました。もちろん一生懸命考えるときもありますが、深刻になりすぎずに、なんとかなると思うことも大切です。  

これは家庭を持ったからわかったことです。あのまま仕事をしていたら、もっと完璧にしなくてはと自分を追い込んでしまってカリカリしていたかもしれません。やはり子どもがいると切らなくてはならない場面がいっぱい出てきて、これ以上考える時間がなくなって、こっちを振り向かなくてはならなくなる。だから切り捨てられるというのでしょうか。  

種類が違う忙しさがあるというのはいいことです。子育てに限らず、二足のわらじを履いている方はハワイにたくさんいらっしゃいますが、振り返れない時間があったほうがいいと思います。そうでないと永遠に時間を費やしてしまうから。一生懸命やることは大切ですが、どれだけ長くやったかではない。子どもができたおかげでますます集中力がついたと感じます。  

子育てするようになって、女性はマルチタスクができる生き物だと実感しました。必死なときは、おっぱいをあげながら、Eメールをしながら、電話に出るというようなことができてしまうんです。女性は違う脳や機能を使いながらできる。ほかの社員を見ていてもそう思います。器用不器用にかかわらず、女性のすばらしい能力です。  

ひとつひとつ完璧にとか、ひとつ終わってからでないと次にいけないなどと言っていると永遠にできません。「8割でよしとしよう」という自分がだんだんできてくる。それも人生でありかなと。私に今ある時間の中でベストを尽くそうと思っています。  

今は、子どもとの他愛ない時間がリフレッシュになっています。家事はそれほど得意ではありませんが、親がいい加減だと子どもたちはいい子になるんですね。

 

ハワイだから私が活かされている

アメリカに若くして来たから、少しずつキャリアを積んで、仕事を普通にすることができたんだと思います。共働きでないとやっていけない経済状況もありますが、みなさん働いているのが当たり前。特にハワイは優秀な男性が外に出ていってしまうからかもしれませんが、エグゼクティブと言われるすばらしい女性がたくさんいらっしゃって、働きやすいところだと思います。  

これまで私は本当に恵まれていました。日本クラブなどでも、みなさん本当に優しくしてくれます。最初は何もわからず、社会常識もないような若い小娘で、まだあまり知られていないスターツという会社の私にも、いろいろなことを教えてくれたんですよね。日本人同士で引っ張り合いになるとか、そういうことはありませんでした。  

一企業一代表同士という感じで、大手企業の代表も同じ目線で見てくれる温かさやそういう環境はハワイならではと思います。そのくらい結束しあって生きていかなくてはならないということもあるのかもしれませんが、アロハスピリッツを感じました。ハワイだから私が活かされている。

もし、ニューヨークやロサンゼルスでいきなり駐在員として企業の代表になっていたら誰にも相手にされなかったのではないかと、時々思います。  

まじめに生きてきて、今があると感じています。スターツのアロハニュースレターを1994年から3カ月に1度書いてきました。意外と継続をしない人も多いのかもしれませんが、私は「決めたことは行う」と当たり前のことを続けていると思います。  

成功というのかわかりませんが、特にハワイは普通にやるべきことをちゃんとまじめにやっていれば、生きていけるのではないかと思うのです。ハワイは必死で頑張らなくては成功しないというようなところでもないと感じています。

ゴルフも大好き。今は3年に1度くらいのペースでプレイ

 

憧れるのは考古学者

個人的な夢と聞かれると考えてしまいますね。野心とか欲がないというのでしょうか。海外に行きたいと言ったらハワイに転勤になって、たまたま責任者になり、流されてきて夢をつかんだので、これからも自然に流されていけばいいんだと思っています。  

ずっと忙しい状態が続いているので、未来というより、過去に興味があります。

「生まれ変わったら」とよく言いますが、化石を掘ったりする考古学者になりたいですね。過去から本質を知るというような、そういう時間がほしいです。将来のことを考えないで、過去のことを調べてそこから何かを悟ったり、そういうことをしてみたい。  

よく「止まったら死んじゃうんじゃない?」と言われるくらい、前に進もうと日々ちょこちょこ動いていますが、本来の自分はそうではないのではないかなと思うのです。いずれは、過去をみつめて「人間とは?」と考える時間がほしいですね。

 

ライター:大沢 陽子(日刊サン 2014. 2. 8)

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