歯の健康をキープしよう!

 06/03/2017 : 1151 Views

人生の楽しみの一つとして欠かせないのが食事。噛んで食べて味わうことの喜びをいつまでも失いたくないですよね。日本もアメリカも平均寿命が延びている中で、歯の寿命を考えることはとても大切。そこで、健康な歯を長く維持するための秘訣をウイリアム・H・フォン歯学博士に聞きました。

 

ウイリアム・H・フォン歯学博士 パシフィック歯科医院 院長

兵庫県神戸市出身。大阪中華学校と神戸マリスト国際学校を経て、ミュージカル「アップ・ウィズ・ピープル」で一年間欧米ツアー。ウエストバージニア州のベサーニ大学卒業(化学学士)後、ニューヨーク大学歯学部で歯学博士号を取得。ホノルル市で歯科医院を開業、またクイーンズ病院に在籍し、歯科医研修医の教育と指導にあたる。38代ホノルル・チャイニーズ青年会議所理事長、52代ハワイ青年会議所会長も務め、国際青年会議所 国際公認トレーナー特別会員、元デールカーネギートレーナー。日本語、中国語(北京語・広東語)、英語が堪能。

 

①歯の主な6つの問題

❶虫歯

●虫歯とは?

口内の細菌が食べ物に含まれた糖分を使って酸を作り、その酸が歯を溶かし、やがて歯に穴を開けた状態のこと。

 

●虫歯の症状は大きく分けると3段階

【1段階】初めに虫歯がエナメル質から内側の象牙質まで広がると、食べ物と飲み物の刺激に少し沁みる。痛みを伴わない場合も。

【2段階】虫歯が神経に近くなると強く痛むことも。刺激が去ると数秒以内に収まる場合と、刺激を取り除いても痛みが長く継続する状態がある。

【3段階】虫歯が神経を侵し、壊死させた場合は一時期痛みが収まる。しかし、歯髄内の壊死した神経・血管が化膿し歯根の先端部分に膿が溜まる状態になり、数週間から何年も経ち、「もう大丈夫!」と思った頃に激痛、または膿が根の先端の歯茎から流れていつも飲み込んでいる状態に!

 

 

●「唾液」と「フッ素」の重要な役割

虫歯から守るため、溶かされた表面を補う“脱灰−再石灰化のサイクル”が繰り返されている。そのバランスを保つ上で大切なのが「唾液」と「フッ素」。

「唾液」は6つの作用で歯を守る!

1.歯を再石灰化するのに必要なリン酸とカルシウムを補う「再石灰化作用」

2.歯を保護する膜を作る「保護作用」

3.口内を酸性から中和する「緩衝作用」

4.細菌の発育を抑制する「抗菌作用」

5.細菌や食べかすを薄めて洗い流す「希釈洗浄作用」

6.免疫グロブリンで細菌から防御する「免疫作用」

 

●「フッ素」に期待できる4つの効果

1.歯の成長時に、フッ化物添加された水道水・食塩(世界50ヶ国以上で添加されているか、自然に含まれている)で摂取、またはフッ化物配合剤を服用すると、エナメル質の組織にフッ素が組み込まれ、「フロロアペタイト」という耐溶解性が強いエナメル歯質になり、歯の表面層全体が虫歯の酸に溶けにくくする

2.歯磨き粉、マウスリンス、歯面塗布によるフッ素が、歯の表面を強化する

3.歯から溶けだしたリン酸とカルシウムの再石灰化を促進する

4.細菌の働きを弱め、歯垢の作る酸の量を抑える

 

●予防のポイント!

◆歯の表と裏をしっかりと歯ブラシで磨く 

◆歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシでプラークや食べかすを取り除く

◆フッ素が歯の育成期に歯質に取り入れられるように街の上水道水にフッ素を入れるか、水道水に入っていない場合は小学校卒業年代まで歯科医に処方されたフッ素を服用する

◆フッ素入り歯磨き粉を使う

◆歯科医院での定期検診と口内掃除

◆青少年と幼児は半年に一回のフッ素塗布

◆唾液が十分出るように食べる時は一口30回しっかり噛む

◆唾液腺マッサージを行う(唾液の出る部分=舌下腺、顎下腺、耳下腺を刺激する)

◆無糖ガムを噛んで唾液が出るように促す

口腔乾燥症の場合(薬の副作用や放射線治療などによるドライマウス)

◆人口唾液で足りない唾液を補う

◆フッ素の量が市販歯磨き粉の3.5倍から5倍の薬用歯磨きを使う(要処方薬)

 

❷歯周病

●歯周病とは?

歯垢や歯石の細菌が歯肉を刺激し、炎症を起こして歯茎が腫れ、やがて歯を支える骨を溶かしてしまう、歯肉と歯を支える骨の疾患のこと。歯を失う原因の第一位が歯周病。自覚症状がほとんどないまま進行する場合が多い。糖尿病と密接に関連がある他、心血管疾患リスクを上昇させる(1.14倍~1.75倍)。

 

●こんな7つの症状に要注意!

歯肉炎(初期状態:正しく歯と歯茎の境目を磨けば治せることも多い)

1.歯茎が赤く腫れる

2.磨くと歯茎から出血

3.口臭

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