構造や性質、 正しいお手入れ方法など 髪の毛と地肌の健康

 06/21/2018 : 392 Views

頭を守り、顔の印象を左右する髪の毛。普段、どんなお手入れをされていますか?

ハワイは1年を通して紫外線が強く、特に髪が傷みやすい環境と言われています。今回の健康特集では、髪の毛の構造や性質、地肌と髪に優しい洗い方やお手入れ方法などをご紹介したいと思います。髪は、顔を縁取る額と言われます。今日から、髪との付き合い方が変わるかもしれません。

 

≈≈≈髪の毛は皮膚の角層が変化したもの≈≈≈

 

髪の毛を200倍に拡大した画像

爪と同じように、髪は皮膚の角層が変化してできたもの。「毛母細胞」という毛の付け根にある組織が分裂し、角化して毛髪となり、頭皮から押し出されて伸びていきます。 伸びる速さは1年に約10cm。髪は死んだ細胞の集まりなので、肌のように定期的に生まれかわって修復するという機能はありません。

 

地肌の血行を促すと健康な髪が生えてくる

 

髪は「毛幹」という地肌から出ている部分と、「毛根」という地肌に埋まっている部分があります。抜いた髪の毛根の先にあるふくらんだ部分「毛球」は、毛髪を作る工場。毛球にある「毛乳頭」が髪の毛を作るよう毛母細胞を促し、毛母細胞が分裂すると、髪となって成長していきます。毛母細胞の分裂を促進するのは、地肌にある毛細血管から運ばれてくる栄養や酸素。血行がよい地肌からは、健康な髪が生えてきます。指の腹で頭皮をつかむむようにし、上へ押し上げるようにマッサージすると、血行が促進されます。

 

地肌(頭皮)

地肌と肌の構造は基本的に同じ  地肌の一番下にある基底層では、常に新しい細胞が作られています。作られた細胞は、形を変えながら徐々に上へ押し上げられ、3週間前後で角層細胞になります。その後、約2週間で角片(細かい垢)になり、自然に剥がれます。身体の他の部分の肌と同じように、地肌も4~6週間で新しくなります。  地肌には、顔のTゾーンの2倍以上の皮脂腺があり、汗腺は手の平と足の裏に次いで多くあります。

 

 

≈≈≈1本の髪が持つ3つの層≈≈≈

髪の毛は大きく分けて3つの層から成っており、外側からキューティクル、コルテックス、メデュラと呼ばれています。 キューティクル…1番外側の層  キューティクルの主成分は、硬いタンパク質です。平たいうろこ状で半透明の層が4~10枚重なり、髪の内部組織を守っています。各層の表面は、髪の艶や感触を左右する「MEA(18-メチルエイコサン酸)」という脂質で覆われています。 コルテックス…2番目の層  コルテックスは髪の85~90%を占め、主成分は繊維状のタンパク質。髪の太さや硬さはコルテックスの量で決まります。コルテックスの量が多いと髪は太くなり、少ないと細くなります。太い髪は細い髪より曲がりにくいため、手触りは硬く感じられます。また、この部分に含まれているメラニンの種類と量によって髪の色が決まります。 メデュラ…3番目の層(毛髪の中心部分)  メデュラの主成分は柔らかいタンパク質で、外からの刺激で空洞を作りやすい性質を持っています。

 

MEMO

 

MEAとは

 ミンクの毛などにも含まれる成分で、髪表面の摩擦を減らし、まとまりをよくする働きがあります。紫外線、ヘアカラー、ブリーチなどで失われやすく、1回のヘアカラーでは約80%が失われます。MEAが含まれるトリートメントなどもありますが、髪表面に定着させ続けることは難しいようです。髪全体に占めるMEAの割合は1%未満です。

くせ毛のコルテックス細胞は偏って分布している

コルテックス細胞は、大まかに2つの種類がありますが、それぞれ細胞の内部構造や組成が異なり、硬さも多少違います。毛髪の断面を見ると、直毛はこの2つの細胞がモザイク状、または同心円状に偏りなく分布しています。くせ毛の場合は2つの細胞が偏って分布し、偏りが大きいほどにくせが強くなります。

 

 

≈≈≈髪の太さや形(くせ)は人種によって異なる≈≈≈

 

日本人の髪の太さは平均約0.08mm。欧米人の髪の太さの平均約0.05mmに対し、1.5倍の太さがあります。太い髪は細い髪に比べて内部組織の量が多く、1.5倍太い髪には1.9倍の内部繊維が含まれています。太さだけでなく、形も人種による違いがあります。一般に、アジア人の髪の断面は円形ですが、欧米人の髪の断面は楕円形になっています。

 

≈≈≈髪の色とメラニン色素≈≈≈

 

ユーメラニンとフェオメラニン  地毛の色は、コルテックスに含まれるメラニン色素の種類と量によって決まります。 メラニン色素には2種類あり、1つは黒褐色系のユーメラニン、もう1つは黄赤色系のフェオメラニンです。髪に含まれるメラニンの量は、黒髪は多く、金髪は少なく、ブラウンの髪はこの2つの中間。また、赤毛にはフェオメラニンが多く含まれ、白髪にはメラニンがほとんど含まれていません。 髪の色となるメラニン色素を作るメラノサイト  メラノサイト(色素形成細胞)は毛髪組織の元となる毛球の毛母細胞と隣り合って存在しています。毛母細胞が細胞分裂して髪が作られる際、メラノサイトから運ばれたメラニン色素が毛の内部に取り込まれます。 白髪の原因  メラノサイトの働きが低下し、メラニン色素が作られなくなると白髪になります。メラノサイトの働きが低下する原因は、加齢、遺伝の他、ストレス、病気、薬の副作用などがあります。

 

≈≈≈髪の寿命は約5年≈≈≈

髪は寿命が来ると自然に抜け落ち、同じところから新しい髪が生えてきます。この周期は約5年毎に繰り返され、「ヘアサイクル」と呼ばれています。髪は1本ずつヘアサイクルが異なるので、通常は一気に抜けるということはありません。

ヘアサイクル

①古い髪が毛根から離れると共に、毛乳頭が毛母細胞の分裂を促し、新しい髪を作り始めます。

②新しい髪が成長し、古い髪を押し出そうとします。洗髪やブラッシングの際に抜けるのはこの時期の髪です。

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