イキイキと活躍世代の女性たちへ 40代になったら、プレ更年期をチェックしましょう

 11/04/2015 : 1801 Views

日本におけるウィメンズヘルスケアの第一人者、対馬ルリ子医師がハワイでトークイベントを開催した。 対馬さんは以前から日本政府に、「女性が輝く時代というなら、そして本当に女性が活躍して欲しいなら、 女性の生涯にわたる心身の健康を支援する制度を作って欲しい」と、働きかけている。ハワイが大好きで、貴重な休暇の合間をぬって無償の講演会を引き受けてくれた対馬さん。プレ更年期世代の女性のヘルスケアについてインタビューした。

 

 

対馬ルリ子医師【プロフィール】

女性ライフクリニック銀座院長、産婦人科医・医学博士 専門は周産期学、ウィメンズヘルス “女性医療ネットワーク”を設立し、全国約600名の女性医師・女性医療者と連携して活動し、女性の生涯にわたる健康のためにさまざまな情報提供・啓蒙活動を行っている。『女性外来が変える日本の医療』 『カラダの不調すっきり大事典』など著書多数。

「ハワイの気候風土、のんびりとしたロコの文化が大好き。年に2〜3回は来ます。叔父や叔母も移住していますし、私もおばあさんになったらハワイに住むするつもりです」

 

 

女性のカラダとココロは、 エストロゲンに守られている

私たち女性の心身は、女性ホルモンに守られていることをご存知だろうか。第一に、妊娠・出産という、女性にしかできない大仕事を成しとげられるのは女性ホルモンのおかげだ。女性ホルモンがたくさん分泌されている20〜30歳代、女性は男性に比べて圧倒的に大病が少なく、メタボ化したり突然死することもほとんどない。これも女性ホルモンのおかげ。

また女性に多い、膠原病やリウマチなどの自己免疫疾患や骨粗しょう症に罹らないよう防いでくれるのも、動脈硬化や狭心症、アルツハイマーの発症を抑えているのも女性ホルモンの働きによる。

もちろん、ツルピカの肌、ツヤツヤの髪、ピチピチのおっぱいやヒップなど、女子力アップにも貢献。まさに女性ホルモンは、女性の守護神なのだ。

「女性ホルモンは、エストロゲンとプロゲステロンの2種類。2つの性ホルモンが連携しあって、排卵と生理の周期を繰り返しています。エストロゲンは心身をパワーアップして女子力を上げる、攻めのホルモン。プロゲステロンは排卵後に妊娠の成立を助け、妊娠していなければ生理を起こして子宮をきれいな状態に戻す、守りのホルモンですね」 と、対馬さん。

「女の子は8、9歳頃から乳房がふくらんできて、男女とも10代になると、女は卵巣から、男は精巣から性ホルモンが分泌されるんです。女性は初経を迎えて女性ホルモンの分泌が高まり、20〜30代でピークに達します。そして40代を過ぎたあたりから、急激に減り始めます」

女性ホルモンは血液中に分泌されて、必要な組織や器官に運ばれてゆく。だから血液検査をすれば、今の自分の女性ホルモン量を測ることができる。

「1兆分の1グラムという小さな単位の、ピコグラムで測るんです。20〜30代の平均は100pg/㎖で、排卵前は300〜1000pg/㎖ほどに上がります。閉経が近づく40代後半になると50pg/㎖くらいに低下します。私たち女性が分泌する女性ホルモンの量は、一生分をかき集めても、ティースプーンたった1杯ほどの微量なんですけどね」

そんなに少ない、ミクロの量の女性ホルモンが、女性の心身の健康を守る貴重な存在であるとは驚きだ。 「

だから女性ホルモンが減ると、不調を感じるんです。40代を過ぎたあたりから、女性ホルモンは少しずつ減り始めます。50歳前後ではジェットコースターのように急降下しちゃうから、変化に追いつけずに自律神経や免疫系、メンタル面を崩しやすいんです」

それが更年期障害だ。40歳前後ならプレ更年期と考える。

 

 

女性ホルモンは足りているか? 40代になったらチェックしよう

対馬さんが考案した、右のプレ更年期度が判定できるチェックリストで自己診断をしてみよう。カラダの変調、メンタル面の変化、肌や髪のルックス…。

女性ホルモンの減少によって起こる症状は、ストレスが原因で表れる症状と重なるものもある。なのでプレ更年期度と合わせて、ストレス度もチェックしよう。

結果、たとえばプレ更年期度が高くてストレス度が低いなら、女性ホルモンの減少が起因。プレ更年期度はさほどではなくて、ストレス度が高いならば、日常生活や人間関係に原因が潜んでいるかもしれない。両方とも高いなら、婦人科や心療内科への相談が必要だ。まずは気楽にリストをチェック。

そして40代のあなたへ。もしプレ更年期の症状で悩んでいるとしたら。 「ホットフラッシュや不眠、イライラなど身体の不調や感情の乱れを感じたら、低用量ピル(OC)を試してしてみると、症状が楽になります。ピルはエストロゲンとプロゲストーゲン(合成プロゲステロン)の配合剤。避妊だけではなく、更年期の症状の緩和に有効です。私自身、40代前半からOCを服用してきました。もっと若い人たちには、避妊はもちろん月経困難症の人、月経過多の人、子宮内膜症の治療にもピルは使えます」

HRTホルモン補充療法も有効だが、エストロゲンの量は、OCの方がHRTより3〜5倍も多い。だから45歳過ぎまではOCで、50代になったらHRTにシフトしていくというのが、一般的だ。 「一番活躍できる年代に、不調をガマンする、自然に任せるというのは一種の思考停止、もったいない。女性ホルモンは健やかに生きるための根源的なパワーです。現代女性は、進化した女性ホルモン薬などでメンテナンスをして、快適に賢く、イキイキとした自分を守って欲しい。私はそのためにヘルスケアのサポーターをします。女性の生き方の自由度を大きくして、長く自立して生活できるよう、フレー、フレーって旗振り応援団長をします!」

 

 

【プレ更年期度 チェックリスト】

いいえ=0点 ときどき=1点 しばしば=2点

 

カラダのこと

□生理のときの出血量が減ってきた

□生理周期が短くなった

□顔がほてることがある

□首から上に汗をかきやすい

□腰や手足が冷えやすい

□息切れ、動悸がする

□便秘しやすい、下痢しやすい、 消化不良を起こしやすい

□頭痛、めまい、吐き気がある

□すぐに疲れてしまう

□肩こり、腰痛、手足の痛みがある

□ダイエットしても体重がなかなか減らない

□トイレが近くなった、 ちびってしまうことがある

□膣が乾燥してセックスのときに痛みを感じる

□目がかすむ、目が悪くなる

 

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