Wine at home vol.4 パリ・テイスティングによるカリフォルニアワインの新しい時代の幕開け

 04/06/2017 : 483 Views

アメリカワインを代表する産地、カリフォルニア。カベルネソーヴィニヨンやシャルドネ、ソーヴィニヨンブランを中心とした、高品質ワインを生み出す銘醸地です。しかし、カリフォルニアのワインは数十年前までは、世界では低品質ワインの生産地と思われていました。しかし、1976年。カリフォルニアの名が世界的に広まる出来事が起こります。それが、「Paris Tasting(パリ・テイスティング事件)」です。今回、このパリ・テイスティング事件によるカリフォルニアワインの新しい時代の幕開けについて紹介します。

 

フランスの有名ワインと対決

パリ・テイスティング事件が起きた1976年は、アメリカ独立200周年にあたり、各地でさまざまなイベントが企画されていました。そんな中、スティーブン・スパリエとアメリカ人女性のパトリシア・ギャラガーの二人が中心となり企画されたのが、フランスワインとカリフォルニアワインのブラインド・テイスティング対決でした。審査委員には、ロマネ・コンティ社や三ツ星レストランの有名シェフら総勢9名のフランス人が集結。グラスに注がれたワインの銘柄を伏せて飲み分けし、優劣をつけるだけの真剣勝負が開催されたのです。

 

カリフォルニアワインがフランスワインを圧巻!

当初、誰しもがフランスワインの圧勝を予想していました。主催者側も、カリフォルニアワインを知ってもらう機会になれば良い程度にしか考えていなかったようです。しかし、赤ワイン、白ワインともにカリフォルニアのワインがフランスワインに勝利。赤ワイン「スタッグ・リープ・ワイン・セラーズ」、白ワイン「シャトー・モンテリーナ」にいたっては、フランスの有名シャトーのワインを抑えてトップになってしまったのです。 瞬く間に世界的ワイン産地に テイスティング結果は、タイム誌の特派員により伝えられ、瞬く間に世界中に拡散されます。この事件は「パリスの審判」と名付けられ、フランス人審査委員たちは、各自の持ち場の退任を言い渡されるなど大問題に発展します。しかしその日以降、カリフォルニアのワインは、世界的に名声を手に入れ、銘醸地としての地位を築き上げることに成功したのです。

 

リターンマッチもカリフォルニアが勝利

ワイン業界を震撼させた、この事件。フランスワインは熟成で力を発揮するということで、その後の2006年に30年前と同じワインで勝負が行われました。しかし、結果はまたもやカリフォルニアワインの勝利。ただ、この時の試飲会の雰囲気は、全体的に和気あいあいとした、楽しい雰囲気だったようです。

 

カリフォルニアの実力

カリフォルニアワインがフランスに勝利したこの事件は、他のニューワールド産地に勇気と希望を与えました。ブランドや名声に頼るのではなく、本当に美味しいワインを造れば認められる。今、世界中で素晴らしいワインが生産されている背景に、カリフォルニアという場所があったことを忘れてはいけないのです。

 

写真 https://www.visitnapavalley.com/wineries/

ナカゴミコウイチ東京都在住。ワイン好きの裾野を広げるため、WEBサイトを中心にワインコラムを執筆しています。


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