HAWAII! OISHII! ハワイイ! オイシイイ! Vol.59 コラム@ココナッツラバー

 07/19/2017 : 601 Views

 

 NHK「あさイチ」のスーパーフードの最新特集で“クルミ(ウォールナッツ)”を取り上げていた。番組では、「クルミはオメガ3系の脂質であるα(アルファ)リノレン酸の含有量が食材の中でもトップクラス。このα—リノレン酸には、脳内の血流を良くし、記憶力の向上、さらには認知症の予防効果も期待できるから、積極的に食べたいスーパーフードです」と紹介していた。

ハワイでも、エナジートレイルの中でクルミは定番だ。

 

クルミはおいしい。ゴマだれにもクルミをプラス。

20年以上前の秋、長野の友人宅に遊びに行った。友人は庭のクルミの木の実を採って、食べてごらんと手渡してくれた。緑色のつるんと丸い果肉を剥がし、中の若い殻を石で割ると、中には白い実がみっちり詰まっていた。生のクルミを食べるのは初めて。青臭いのかと思ったら、ねっちりこっくり、甘みがあっておいしいのなんの! 原産国のペルシャクルミを品種改良した、信濃クルミだという。

実をほじくり出してすり鉢であたり、味噌や砂糖を入れたクルミ味噌で、田楽や野菜の和え物を作ってもらって堪能した。

生のクルミのおいしい想い出のおかげか、私はゴマ和えを作る時などには、クルミを加える。ナッツの中でもクルミは脂質が半分以上と多いので、ゴマだけのタレにコクや濃度をプラスしてくれるからだ。

 

だけどスーパーフードとは言いきれない、クルミの脂質成分。

ココナッツオイルの本の制作をきっかけに、私はウエルネスオイル全般の取材を続けている。クルミは、リノール酸57.4%、オレイン酸19.1%、α—リノレン酸13.1%、その他10.4%という構成だ。 確かに、ナッツとして食べるアーモンドやカシューナッツ、ピーナッツなどにはα—リノレン酸が含まれていないから健康的ではあるけれど、一番多いリノール酸が気になる。

オメガ6系の脂質であるリノール酸は、現代人は摂り過ぎの傾向にある。揚げ物や加工食品、スナック菓子やパンなどにリノール酸は多く使われている。

最近の研究では、リノール酸を摂り過ぎると、アトピーや花粉症などの炎症反応を悪化させると報告されている。加熱すると悪性物質に変質して、ガンなどの引き金になることも分かっている。

また、オメガ6系とオメガ3系の脂質は同じ代謝酵素を使うので、リノール酸の多い食生活をしていると、α—リノレン酸などオメガ3系の脂質を代謝する余地がなくなってしまう。

 

ハワイ名産のマカデミアナッツこそ、若々しい血管を保ち、脳を若々しく。

だったら、クルミのオメガ3系で健脳効果を期待するのではなく、マカデミアナッツやヘーゼルナッツに含まれる、オメガ7系のパルミトレイン酸で、脳にアプローチする方が賢明だというのが私の着地点だ。

パルミトレイン酸も全身、脳の血管まで入り込み、血管を丈夫にする作用がある。脳卒中や高血圧など、血管系の病気予防が期待できる。マカデミアナッツをすりつぶした和え物も上品な甘みで美味でもある。

あさイチさん、次回はぜひ、ナッツの女王マカデミアをば!

 

 

 

奥山夏実 おくやまなつみ●フリーランスライター


『クロワッサン』の特約記者を25年続け、東京を拠点にハワイは毎年、半年ほど滞在。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。


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