HAWAII! OISHII!ハワイ!!オイシイ! VOL.71 コラム@ココナッツラバー

 04/06/2018 : 425 Views

ブラジルを代表するチーズパン、ポンデケイジョを初めて食べたのは、7~8年前だったと思う。渋谷駅の銀座線、改札の隣にあったパン屋で売っていて、ピンポン玉くらいのコロンとかわいい大きさで、1個60円くらいだった。コーヒーを買う時、試食のつもりで1個買った。お金を払ってすぐ食べてみた。外はカリッ、中はモチッ、噛みしめるとえも言えぬチーズの風味、おいしいっ!レジの列に並びなおしてもう2個買った。

 

3個、6個、ポンデケイジョを食べる量がエスカレート!

 

たちまちポンデケイジョはマイブームになった。最初は2個買い、まもなく3個買い、5個6個と食べる量がエスカレートして増え続けた。やばい!銀座線ではなくて半蔵門線に迂回し、ポンデケイジョ断ちをしたほどだった。ハワイに住むようになって、ポンデケイジョというポルトガル語もすっかり忘れていたある日、コスコで冷凍のピザを物色していたところ、オレンジ色の袋と目が合ってしまった。あれ、丸いピンポン球の物体……あれれ、ブラジリアンチーズブレッド!? え〜、ポンデなんとか?? え〜、あれを家庭で焼けるの?? 思わぬ再会に喜んで、私は即買いした。 袋には62個入りとある。ならばチャーチのオーブンで焼いて皆で試食してみようと、持参した。

 

 

私が通うホノルルキリスト教会には、食いしん坊が大勢いて、おいしいもののためなら、袋にある調理例を通読し、オーブンを予熱する手間なんてなんのその。ポンデケイジョの名前を知っている仲間もいて、「オーブンシートを敷こう」とか、「焼いたら膨らむから間隔をあけてね」とか、「400度に予熱、焼きは30分」と掛け声よろしくセット完了。なんの手伝いもせずに、私は焼きあがるのをウキウキと待った。30分後……うっすら焼き色のついたポンテケイジョ、焼きたての熱々を食べるのは初めて!ああこの味、熱々だとこんなにモチトロ、チーズの風味が引き立つのか!! チャーチの仲間も大絶賛で一躍人気者になった。仕事仲間にも伝えると、彼女もたちまち虜に。「一度に全部焼いて、一人で3日で食べきった」と、私以上にヒートアップした。そしてのちに「KCCのファーマーズマーケットに手作りポンデケイジョの店が出てますよ」と教えてくれた。土曜日の朝にKCCに出かけてみると、確かにあるある。ちょっと大きめで、自宅で焼くテイクアウトと、焼き立てにハムやベーコンを挟んだ店頭売りがあった。お味は、もちもち感は抑えられて洗練した感じ、かな。

 

 

キャッサバ粉で作るから グルテンフリー

 

ネットでポンデケイジョの作り方を調べてみると、原料は小麦粉ではなくキャッサバ粉なんだそう。キャッサバとはアフリカ、中南米、東南アジアなどで栽培される熱帯低木で、その歴史は約1万年前にまで遡る。茎の根本にサツマイモのように両端が尖った細長い形の芋ができ、主食にする民族もいる。そのキャッサバ芋の皮をむいて乾燥させ、粉砕するとキャッサバ粉になる。

ブラジルの代表的なファストフード、トルティージャにも欠かせないキャッサバ粉は、グルテンフリーだ。グルテンは主に小麦粉に含まれるたんぱく質のこと。キャッサバ粉はGI値が低めで食後に血糖値が上がるスピードが遅いため、糖尿病の予防や改善、肥満抑制の効果が期待できる。食物繊維も豊富で、腸をきれいにしてビフィズス菌を増やすという働きも優れ、次世代の小麦粉として食生活に取り入れる人が急増中でもある。

 

 

パン作りより簡単、 発酵させる手間もなし

 

ポンデケイジョの材料は、キャッサバ粉、牛乳、卵、オイル、ハードチーズ、塩。これらを分量に沿って混ぜ、加熱してキャッサバ粉を加え、こねて丸めて焼くだけ。パンのように発酵を待つ必要もないし、ていねいにこねなくても失敗なくできるんだという。タネを冷凍しておくこともできる。日本のサイトでは、米粉や白玉粉で作るレシピも登場している。今度チャーチの仲間と作ってみようかな。

 

(日刊サン 2018.04.06)

 

奥山 夏実 おくやまなつみ ライター  

『クロワッサン』の特約記者を25年続け、2017年ハワイに移住。近著に『ココナッツオイルバイブル1、2』、『HAWAII住むように暮らす』(ホノルルの博文堂でも発売中)など。

 

 


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