日刊サン特別編集 ”気鋭のレストラン 海外進出、躍進への決断 大林芳彰氏”
05/12/2017 : 3752 Views

虹色に連なるランプシェードがアジアンリゾートを盛り上げる店内。オープニングレセプションで乾杯。
よく遊ぶ仕事人間は、原価率のリアルタイム管理にも徹底。
ルックスも笑顔も、遊びの延長で仕事をしているかに見える大林氏だが、実はシビアな仕事人間でもある。
「そうですね、出店に関しても、経営上の収支でも、データを元に確率論で綿密に計算します。僕、料理の値段設定のバランス、ものすごく上手いんですよ。昔の飲食業はどんぶり勘定が横行していましたが、僕は違う。iPoneが1コあれば、世界のどこにいても弊社全店の原価率管理も、メニュー開発もできます」
飲食業は食べものを提供する場だから、食材の発注と仕入れ価格、つまり原価の管理はとても重要だ。ささいなズレでも月単位になると大きな金額の差異になる。
「うちではすべての店が毎日、売上と原価や経費などの収支を出します。毎日出せば原価率にブレが生じても、すぐに対策を打つことができるから。ただマンパワーには限界があるので、“BtoBプラットフォーム”のデータシステムを導入しています」
データは社員とも共有されるのでコスト意識が自ずと育まれる。飲食店で働く人間は独立志向が強いので、こういうITツールで原価管理の訓練をすれば、経営者になった時に役立つ。ただ、データをどう読み解くかは、大林氏の才覚。
「僕はもともと料理人なので、メニュー開発も食材も調味料をどう組み合わせるといいかは、iPoneの中のデータを見れば、頭の中でシュミレーションできます。なにが当たるか、携帯だけで考えられるんです。どこにいてもすぐに指示が出せます。そして現場でいかに合理的に料理ができるか、実際に作ってもらって意見を聞き、微調整します。仕込みの簡素化なども徹底して絞り込んでいます」
アガリコ ハワイは、経営も綿密に、味も綿密に、計算され尽くされた上での出店だったのだ。
「いやいや、ただのハワイ好きなんですけどね。ハワイに支店があれば、社員も遊びに来れるので、モチベーションが上がるじゃないですか。社訓は1コ、“遊ぶために働く!”ですから。今、社員は30人ほどいて、年に1回日本の店を全部閉めて、全員で海外旅行に行くんです。世界各国の本場の味を体験してほしいから。もちろん旅費は会社持ちです。海外で働くチャンスのある飲食業って、若い人にとっては魅力だと思います」
とすれば、アガリコもやがてメインランドへ出店?
「当然考えています。ワイキキには世界中のお金持ちが遊びに来るから、アガリコの反応がよくわかります。人気店になれば、出店の誘いがかかる確率も高くなりますからね。日本から倍の距離をかけてメインランドに出店するより、半分の距離のハワイで向こうから来てもらったほうがいい。そうなるように頑張ります」
大林氏の視界には、明快なビジョンが拓かれていた。
大林氏と、店長のコウジさん。スタッフ全員お茶目。
AGALICO HAWAII
住所 320LEWERS STREET 1F
☎︎(808)926-2324
営業直N 11:30~15:00、17:00~翌2:00 夜12時以降入店可、無休
(取材・文 奥山夏実)
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