端午の節句と鯉のぼり-意味や由来を知って楽しく過ごそう

 04/28/2018 : 492 Views

豆知識 

印地打ちと菖蒲切り

鎌倉時代に始まった「印地打ち」とは、河原などで二手に分かれて小石を投げ合い、勝敗を決めるという遊びです。死傷者が相次いだため一時禁止されましたが、江戸末期、端午の節句の男の子の遊びとして復活しました。印地打ちの後には、菖蒲を刀に見立てて切り合う「菖蒲切り」が行われました。

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦端午の節句の食べ物

柏餅

柏餅は、丸めて平たくした上新粉(精白米を細かくひいた粉)の餅を二つに折り、間に餡をはさんで柏の葉でくるんだものです。

【柏の葉は子孫繁栄の象徴】

 柏餅は、江戸時代後期に登場しました。柏の葉には、新芽が育つまでは古い葉が落ちない性質があることから、家系が途切れない、子孫繁栄の象徴とされていました。端午の節句に柏餅を供える習慣は江戸で始まり、参勤交代を通して全国に広まりました。自生する柏が少ない関西以西では、柏餅が登場する前からあったサルトリイバラの葉で包んだ餅が備えられていました。サルトリイバラの他、ホオノキ、ミョウガ、ナラガシワ、コナラなどの葉が用いられていました。関西以西では「いばらもち」

「おまき」「かからだご」「しばもち」「だんご」「ちまき」など、地域ごとにさまざまな呼び名があります。1930年代以後、韓国や中国から柏の葉が輸入されるようになり、柏の葉で包んだ柏餅が全国に広まりました。

 

【柏と槲】  

「柏」という漢字は、本来、ヒノキ科の針葉樹「コノテガシワ」を指すものでした。柏餅に用いられるのはブナ科のカシワで、漢字は「槲」。本当は「槲餅」と書くのが正しいのです。

 

ちまき

ちまきは、三角形や円錐形に整えたもち米や餅を笹の葉で包み、い草でしばった食品

 

端午の節句には、柏餅の他にちまきが食べられます。これは、古代中国の楚(紀元前223年)の政治家だった屈原に由来すると言われています。  屈原は政治家として人望を集めていましたが、失脚し、5月5日に汨羅江(べきらこう)に身を投げ自決します。それを知った人々は、汨羅江にちまきを投げ入れて魚の餌とし、屈原の亡骸が魚に荒らされるのを防いだといいます。この故事にちなみ、端午の節句にちまきが食べられるようになったと言われています。

 

豆知識 

韓国、ベトナムの端午の節句

韓国

朝鮮半島には旧正月(ソルラル)、端午(タノ)、秋夕(チュソク)、寒食(ハンシク)の四大名節があります。端午の節句「タノ」(단오)は旧暦の5月5日、田植えと種まきが終わる時期に山の神と地の神を祭る行事が行われます。李氏朝鮮時代には、男の子はシルム、女の子はクネと呼ばれるブランコ乗りが楽しまれました。また、厄除けのため、菖蒲を煮出した汁で髪を洗った後、女の子は菖蒲の茎のかんざしを、男の子は菖蒲の腰飾りを身につけました。  伝統料理としては、ヨモギやチョウセンヤマボクチを練り込んだ餅を車輪の型で押したチャリュンビョン(車輪餅)や、冷たく甘い汁にユスラウメというさくらんぼに似た果物や、その花びらを浮かべたファチェ(花菜)というデザートがあります。

ベトナム

ベトナムの端午の節句では、祭壇にコムジウ(Cơm rượu)とジウネップ(Rượu nếp)というもち米の発酵食品と季節の果物が供えられます。「殺虫節」とも呼ばれ、この日に果物を食べると体内の虫が退治されるとされています。樹木の殺虫を行う地域もあります。

 

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦現代の「こどもの日」へ

 

1949年に発行されたこどもの日の切手

ゴールデンウィークの祝日のひとつ「こどもの日」は日本の国民の祝日で、今からちょうど70年前の1948年、5月5日の端午の節句に制定されました。祝日法2条では「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨とされています。5月5日に決まった理由は諸説ありますが、全国的に気候が良く、端午の節句がお祝いでもあったためこの日とされたようです。また「こどもの日」の名前は男女の区別なく、子どもの健やかな成長を祝う日という趣旨から決められました。

【初節句】子どもが生まれて初めて迎えるお節句のことを言います。鎧や兜などの五月飾りは命を守る武具であり、厄をはらい、出世の願いも込められており、現代にもその習慣が残っています。誰が買うかは、母親の実家が全て揃える、父方からは鎧兜、母方からは鯉のぼりを準備するなど、地方によってさまざま。最近では双方でお金を出し合って両親が選ぶ、というケースが多いようです。出産後1、2カ月でお節句を迎えてしまうようなら、赤ちゃんやお母さんの体調によっては無理をしないで、翌年に持ち越すこともおすすめです。

 

(日刊サン 2018.04.28)

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