知ってみるともっと楽しい!「七五三」の由来、歴史、豆知識

 11/14/2017 : 50 Views

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もうすぐ11月15日、七五三ですね。七五三は、7歳、5歳、3歳の子どもの成長を祝い、神社やお寺で「奉告祭」と呼ばれる七五三詣でを行い、成長の報告、感謝、祈願をするという伝統的な日本の年中行事です。日本と所縁の深いここハワイでも、お子さんの七五三で神社やお寺に参拝する方が多くいらっしゃいますが、皆さんは、3歳、5歳、7歳で儀式をする意味や、千歳飴が長い理由などをご存知でしょうか。今回の特集では、あまり知られていない七五三の由来や歴史などに迫ってみたいと思います。

 

七五三の起源 

 七五三の起源となる行事が始まったのは室町時代(1336〜1573年)。  

 当時の乳幼児死亡率は推定50%以上と大変高く、風邪や流行病で子どもが亡くなることは日常茶飯事でした。このことから、当時の子どもは神様からの授かりもの、7歳までは神であると考えられていました。そのような背景から、子どもが生まれると、すぐにではなく、3〜4年経った後で現在の戸籍に相当する人別帳、氏子台帳に登録され、その後、子どもが無事成長したことを感謝しながら長寿を願うという行事が行われていました。これが七五三の始まりといわれています。  

 始めは関東地方のみの風習でしたが、後に関西地方を経て全国へ広まっていき、明治時代に現在のような七五三の行事になったと考えられています。旧暦が使われていた頃に始まった行事ということで、新暦ではなく旧暦の数え年で七五三を行う地域もあります。

 

11月15日の由来

 昔、旧暦の11月15日は鬼が出歩かない「二十八宿の鬼宿日(にじゅうはっしゅくのきしゅくにち)」と呼ばれ、この日は結婚式以外のことは万事順調に行えると考えられていました。また、満月であるこの日は、日本各地で収穫祭が行われていました。  

 江戸時代に入ると、収穫祭では、作物の収穫だけでなく、子供が無事成長したことを感謝しながら、さらなる繁栄と安寧を祈願するという神事が行われるようになりました。  

 このことを背景として、1681年(江戸時代・天和元年)11月15日、現在の群馬県にあった館林城の城主で徳川綱吉の長男、徳川徳松の健康を祈願したことが、この日に七五三が行われるようになった由来といわれています。

 

【豆知識(1)】 

「二十八宿」とは、紀元前5世紀ごろの中国を発祥とする古代の天文学、占星術で使われた言葉で、夜空をプラネタリウムのような丸い天井に見立てた「天球」を通る「天の赤道」を、正座を基準として28つのエリアに区分したものです。天の赤道とは、地球の赤道が作る丸い面を天球まで延長したときにできる円のことです。江戸時代の日本では、二十八宿に関係する書物が多く出版されました。

二十八宿図 『安部晴明簠簋内傳圖解』東京神誠館 1912年

<ja.m.wikipedia.org/wiki/二十八宿>

 

3歳、5歳、7歳、それぞれの意味

 七五三の行事は、それぞれの年齢で違う意味があります。

 

【3歳:髪置き】江戸時代、子供が3歳になるまでは髪を剃る習慣があったため、それを終了し、髪を伸ばし始める儀式の名残りです。主に女の子が行いますが、男の子が行う場合もあります。

【5歳:袴儀】男の子が初めて袴を身につける儀式。

【7歳:帯解き】 女の子が、大人と同じ本仕立ての着物を身につけ、幅広の丸帯を結ぶ儀式。「紐落し」ともいいます。福岡県の一部地域では、ふんどしや湯文字という大人の下着を初めて身につける「へこかき」「ゆもじかき」という儀式を行います。

 

数え年とは  

 生まれた年を「1歳」とする年齢の数え方を「数え年」といいます。元日を迎えるごとに1年ずつ歳を取っていきます。  

 例えば、誕生日が12月31日の場合、翌日の1月1日には生後2日でも「2歳」。誕生日が1月1日の場合、2歳になるのは次の年の1月1日になります。  

 数え年で七五三を行う場合は、数え年3歳=満2歳の年、数え年5歳=満4歳の年、数え年7歳=満6歳の年となります。

 

【豆知識(2)】

 島根県出雲地方の七五三では、神様が3歳で言葉、5歳で知恵、7歳で歯を授けてくれることに感謝したり、それぞれの歳を子供の厄年と考え、お祓いをするところもあります。

 

七五三の着物

【3歳(女の子)】身丈の3倍の布で身頃を作った三つ身の着物に、裄丈・身丈を短くする肩上げ・腰上げをして着せてあげ、その上に被布というベストのような上衣を羽織るのが正式な装いです。帯は締め付けの少ない三尺帯や、身長に合わせて着物を端折り上げる扱き帯(しごきおび)を締めます。  

 着物と被布の生地は、友禅染や全体に同じ模様がパターンとして描かれている小紋柄、色は赤やピンク、柄は梅や牡丹など、いろいろなものがあります。

【5歳(男の子)】黒羽二重に、背中・両袖・両胸に1つずつ紋のついた五つ紋の羽織か長着、仙台平の袴姿が正式な装いです。羽織には、賢さと強さを象徴する鷹や、身を守ることを象徴する兜などの柄が入っているものもあります。

【7歳(女の子)】 四つ身の振袖に帯付き姿が正式な装いです。肩上げをし、衿元には「筥迫(はこせこ)」という薄い箱を入れます。筥迫とは、江戸時代に武家の女性がお化粧道具や懐紙を入れて持ち歩いた化粧ポーチです。帯の下には扱き帯を結び、胸元には「末広」という扇子を刺します。先に向かって広がっていく形をしている扇子を縁起物として使う際、「末広がりに幸福と繁栄が続くように」という意味を込め、縁起物として末広と呼ばれるようになりました。  

 振り袖の生地は、縮緬や、厚く艶のある綸子、友禅染めや絞り模様などがあります。

刺繍の入った筥迫

筥迫は続くよどこまでも!<rombako.hakoseko.mods.jp>

 

いまどき七五三事情

 家族だけで伝統的なお参りをする従来の形式から、最近は七五三の祝い方も多様化しています。写真撮影も着物だけでなくタキシード&ドレスで撮影というのも珍しくなくなりました。お参り当日に和服は、子どもにとっては苦痛な場合もあるので、あえて和服にこだわらない人も増えてきているそう。  

 親戚などを大勢集めてお祝いをするのに、ホテルで宴席を開くケースも多くなりました。特に埼玉、千葉、茨城県周辺では結婚披露宴並みに豪華に催すこともあるそうです。

 気になるご祝儀は親族で1万円から2万円、その他で3千円から1万円くらい。  

 お返しは本来必要なく、お菓子や赤飯を返礼にするくらいです。場合によっていただいた額の半額から3分の1程度の内祝いを贈ると良いでしょう。親族であれば食事にお誘いしたり、写真を焼増ししたものに、子どものお礼の手紙などを添えて贈ると喜ばれます。

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