日本の繊維、布の歴史と手ぬぐいの文化史

 01/13/2018 : 1253 Views

日本の手ぬぐいの原型となった平織りの布片は、約1300年前の奈良時代から使われていました。平安時代中期の辞書『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』には「太乃己比(たのごひ)」、末期に成立した説話集『今昔物語集』には「手布(たのごい)」という言葉が見られ、共に手ぬぐいのことを指しています。昔の手ぬぐいも長方形で、縦の長さは3〜9尺(約36〜107cm)といろいろなサイズがあったようです。江戸時代以降、現在のサイズ(約90×35cm)に統一されたと言われています。 今回の特集では、繊維、布の歴史を皮切りに、手ぬぐいの由来、色や柄、さまざまな使い方などをご紹介しましょう。

 

『和名類聚抄』

 

〈繊維と布の起源〉

古代から日本にある繊維には、麻、絹、科(シナ)、楮(コウゾ)、芭蕉(バショウ)、楡(ニレ)、藤(フジ)、葛(クズ)などの内皮の繊維を利用したものがあります。現在も使われている麻の一種「苧麻(チョマ)」の原産地は、東南アジア、東アジア、南アジアです。日本には、縄文時代、朝鮮半島に住んでいた人々が日本へ移住して来た際、彼らの持ち物として持ち込まれたと言われています。また、絹を作る養蚕は、紀元前3000年頃の中国で始まり、弥生時代前期(紀元前300年頃)に中国から朝鮮半島を経て、稲作と同時に日本へ伝わりました。中国の歴史書『三国志』の中の「魏志倭人伝」には、「日本でも麻の栽培や養蚕で繊維を採り、織物を織っている」と記されています。       

 

 

麻縄を押し付けた模様のある綱文式縄文土器   出典:「帯広百年記念館」http://www.octv.ne.jp/~hyakunen/joumondoki -gallery.html

楮:クワ科で、ヒメコウゾとカジノキの雑種。現代では和紙の材料となっている。

楡:ニレ科ニレ属の樹木。ヨーロッパでは良縁の象徴とされる

芭蕉:ショウガ目バショウ科バショウ属の植物で、バナナの仲間。

出典:Wikipedia

                                                                

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