Halloween Special 【ハロウィン・スペシャル】

 10/31/2017 : 262 Views

 ワイキキのカラカウア通りでも盛大に賑わうハロウィン。毎年、様々な格好をした人たちが町中を練り歩きます。ハワイでも当たり前のようにお祝いされているハロウィンですが、そもそもどんな意味があるのでしょうか? また、日本でもお祝いされるようになったのはなぜ? など、ハロウィンにまつわる歴史や文化を、ここで少し勉強してみましょう。

 

ハロウィンはいつ、どこで始まった?

 ハロウィンは毎年10月31日に行われていますが、そもそもは古代ケルト人が秋の収穫をお祝いして、悪霊を追い出すための宗教的な行事として始まりました。もともとはアイルランドやスコットランドから始まったと言われています。  

 また、古代ケルト人は11月1日を新年、お正月と考えていました。その前夜である10月31日には、亡くなった人たちの霊が家族を訪ねてくると信じられていたのです。日本のお盆と似た感じですね。ただお盆との違いは先祖様が来るだけでなく、悪霊も一緒にやってくるということ。そこで悪霊や魔女を追い払うために、人々が仮面をかぶって、魔除けの焚き火を燃やしていました。  

 

 ケルト人の宗教的イベントだったハロウィンですが、その後、ケルト人はキリスト教のカトリック系民族に侵略されました。しかしこの習慣はそのままキリスト教に受け継がれたのです。キリスト教では、11月1日を諸聖者の日(All Hallow’s Day)として、全ての聖人と殉教者を記念する祝日としています。そしてその前夜の10月31日は「All Hallow’s Even(諸聖者の日の前夜)」と呼ばれ、それが「Halloween」または「Hallowe’ en」と略されたのがハロウィンの語源となっています。  

 

 現代では、特にアメリカで定着し、宗教的な意味合いはほとんどなくなり、民間行事のひとつとなりました。かぼちゃをくり抜いて『ジャック・オー・ランタン』を作って飾ったり、子供から大人までが仮装して、子供は近所の家を訪れてお菓子をもらう習慣が続いています。ちなみにこのかぼちゃですが、もともとスコットランドではカブが使われていました。今もスコットランドではカブを使っているところがありますが、アメリカではカブよりもかぼちゃのほうがよく採れ、ちょうど収穫時期であることから、かぼちゃが定着しました。  

 

 ハロウィンが大々的に行われているのは主に英語圏。アイルランド、イギリス、またイギリスが文化を広めた場所として、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアなどに広まっています。ハロウィンの原点であるアイルランドでは、今も大々的にハロウィンをお祝いしていて、10月最後の月曜日は祝日。またこの祝日に続く週は、学校が『ハロウィン休み』に入ります。

 

イタリアやフランス、ブラジルなどではハロウィンのお祝いはしない?

 欧米であればどこでもハロウィンのお祝いをしているのかと思ったら大間違い。カトリック信者の多いラテン系諸国、例えばイタリア、スペイン、ポルトガル、フランス、または中南米諸国のブラジル、ペルー、アルゼンチン、コスタリカ、ニカラグアなどでは、ハロウィンのお祝いはせず、人々も興味を持っていません。また、東欧や中東、ロシアなどでもハロウィンは無視されています。  

 同じヨーロッパではありますが、ゲルマン語系の言語を話すという意味で英語圏と接点のあるドイツに限ってはハロウィンのお祝いをしています。またイギリスやアメリカの文化が馴染んでいる東南アジア諸国や日本では、アメリカの大衆文化を受け入れて楽しむという意味でハロウィンが浸透しています。

 

なぜ日本でハロウィンのお祝いをするようになったの?

 日本では宗教的にもハロウィンをお祝いする習慣はありませんが、いまでは日本各地でハロウィンのお祝いをしています。なぜなのでしょうか?  

 

 そもそもは、日本に住む外国人がハロウィンのお祝いをするようになったのがきっかけでしたが、実は、原宿のキディランドでは1970年代からハロウィングッズを売り出していました。もともとコスプレといった文化がある日本では、面白いアメリカの文化として人々がこのハロウィンに少しずつ興味を示すようになりました。東京の山手線では、仮装してハロウィンを祝う外国人が集団で乗り込むなどして、ハロウィンの認知度がじわじわと上がっていきました。  

 

 1990年代後半になると東京ディズニーランドでハロウィンイベントが始まり、ほかのテーマパークなどでもハロウィンのイベントが一気に増えていきました。また、2000年に入ると、多くのお菓子メーカーがハロウィン商戦に参入し、ソーシャルメディアの普及とともに、市場規模が一気に拡大。街中や店頭でのハロウィン装飾のみならず、アメリカと同じく、自宅をハロウィン装飾する人たちも増えました。  

 商業的に広まった日本のバレンタインデーとよく似た感じの、日本のハロウィンなのです。コスプレ大国の日本ですから、その仮装技術は大変高度で、世界の仮装マニアからも注目されています。  

 

 現在ではハロウィンといえば渋谷のスクランブル交差点が有名です。2000年頃から渋谷のスクランブル交差点には仮装した人たちが集まっていましたが、2010年頃にはスマホやSNSの普及によってさらに多くの人が集まるようになり、現在では警察や機動隊が出動したり、渋谷の一部が歩行者天国になったりするようになりました。いつの間にか口コミなどで、渋谷に集まればいろんな仮装した人たちに会える、という認識になっていったのです。

 

ジャック・オー・ランタンっていったい何?

 かぼちゃの提灯(ちょうちん)として知られるジャック・オー・ランタン。大きなかぼちゃをくり抜いて、ナイフで目、鼻、口を作り、内側に火のついたろうそくを立てたものです。かぼちゃを刻んで怖い顔にすることにより、悪霊を追い払うことができるということで、家の玄関先に魔除けとして置かれます。

 

<<この『ジャック』という人物には こんなストーリーがある>>

 ジャックは悪いことばかり繰り返し、人生のどん底にいました。そんなジャックはハロウィンの夜に、悪魔に魂を取られそうになったので、悪魔を嘘で騙して、自分の魂を取らないようにと約束させました。ジャックはその後、年老いて亡くなり、地獄へ向かったのです。  

 すると地獄の門で、以前ハロウィンの時に騙した悪魔が立っていました。「お前の魂を奪わないと約束したから」と追い返されてしまったのです。天国にも地獄にも行けなくて困っていたジャックに、悪魔は地獄の火種を渡して、「元いたところへ戻れ」と、言いました。  

 かといって、生前の世界へも戻れないジャック。そこで彼はカブをくり抜いて、その中に悪魔からもらった火種を入れて提灯にしました。その提灯を頼りに、永遠にあの世とこの世をさまようようになったというのがジャックの悲しいストーリー。この提灯があれば、魂を奪われないという伝説があるのです。

 

トリック・オア・トリート

 英語圏では、子供たちが「Trick or Treat(トリック・オア・トリート)」と言って、お菓子を集めるために近所の家々を訪れます。「何かお菓子をくれないといたずらするぞ!」という意味で、大人たちは、子供たちのためにお菓子を大量に用意して待つのがアメリカでの習慣です。  

 このトリック・オア・トリートにはいろんなルーツがあると言われています。たとえば、ケルト人がハロウィンのお祝いをしていた頃、村の住人たちは動物の皮を纏い、悪霊を追い出す儀式をしていて、その会場にはお供えとして食べ物が用意されていました。さらに、お化けや悪魔の格好をするようにもなり、そのうちパフォーマンスをするとその代わりに食べ物や飲み物がもらえるようになった、という歴史もあるのです。  

 

 また、ソウリングというヨーロッパの習慣も影響しています。11月2日は、All Souls’ Dayとされていて、亡くなった魂を尊重するための日。そこで人々は、裕福な家を訪れ、ソウルケーキという食べ物をもらう代わりに、その家で亡くなった先祖のためにお祈りをしたと言われています。これがソウリングという名前で、その後、子供たちが食べ物や飲み物などをもらうようになったきっかけになったとも言われているんです。  

 

 スコットランドやアイスランドでは、ガイシング(Guising)という伝統があり、仮装をして家々を訪れ、歌を歌ったり、芸をすることによって、フルーツやナッツ、コインをもらっていました。またイギリスでは、ガイフォークスナイト(Guy Fawkes Night)というお祝いがあり、子供達がペニーのコインをもらうために街を練り歩いていました。19世紀にはそのソウリングやガイシングといった伝統がアメリカにも伝わり、20世紀ではすでにこのトリック・オア・トリートが行われていたとされています。ちなみに、1951年にスヌーピーの漫画でトリック・オア・トリートをしている様子が描かれていたことと、1952年にはディズニー映画でドナルドダックがトリック・オア・トリートをしていたことが確認されています。

 

ハロウィンといえば仮装!

 ハロウィンでは怖いイメージのキャラクターの格好をすることが基本的にポピュラーです。お化け、魔女、悪魔、ゾンビ、またその年の人気ホラー映画等のキャラクターが人気となります。子供たちは男の子の場合は、人気映画や漫画のヒーロー、たとえばバットマンやスパイダーマン。女の子の場合は、プリンセスなどディズニーのキャラクターに扮することが多く、大人に関してはヒッピーな格好やセクシーな扮装をして、1年に1度、ここぞとばかり、普段の自分とは違う姿になって楽しむ傾向もあります。

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